「みんなでFX -Rising Sun-」が無料配布インジケーターと酷似していることについて
先日みんなでFXのレビュー記事をアップしましたが、そのなかで「2010年に無料配布されているカスタムインジケーター(FiboZone)と類似点が多い…」と解説しました。
2010年に無料配布されているカスタムインジケーター(PIVOT)と類似点が多い…
以下のサイトで配布されている無料インジケーター(2010年3月に配布)とも酷似してることからも、PIVOT(FiboZone)がベースになっていることは間違いないでしょう。
その後、読者の方から「酷似しているというか、全く同じではないか?」とのご指摘がありました。
そこで今回のレビューでは、どれほど酷似しているのか?に焦点を絞って解説します。
タイトル:みんなでFX -Rising Sun- 販売:株式会社Trader’sMarket メディア:PDF・動画・インジケーター 発売日:2016年10月21日 トレイダーズ証券出身 古橋プロデュース『みんなでFX』 -Rising Sun-【公式サイト】 |
まずは「みんなでFX -Rising Sun-」で提供されるインジケーターをチェックしてみましょう。以下のチャート画面はYouTube動画からの出典です。2016年10月29日17時27分前後のUSDJPY(ドル円)15分足です。
YouTube動画はこちら。
「みんなでFX -Rising Sun-」を購入したユーザーの検証動画です。動画をアップされている方のサイトはコチラです。
「みんなでFX -Rising Sun-」のオリジナルチャートはver.1~ver.4まで4種類が用意されていて、上記検証動画はその中のver.2となります。チャート上にPIVOTらしき複数の水平ラインと、青と赤に塗り分けられた背景が特徴的です。
ver.2チャートは、ver.1チャートに平均足のフィルタリングをおこない、シグナルを絞っています。つまり、背景の赤と青は平均足(おそらく上位時間のHeiken Ashi Smoothed)を採用していると推測されます。
「みんなでFX -Rising Sun-」で採用されているインジケーター(ロジック)は以下の2つであると考えられます。
- PIVOT(+フィボナッチ)
- 平均足(Heiken Ashi Smoothed)
無料で拾えるインジケーターで「みんなでFX -Rising Sun-」のチャートを再現する
FiboZoneを再現してみる
まずはとあるMetaTraderの備忘秘録「PivotとFiboZone」で無料配布されているインジケーターをチャートに設定してみます。
設定した無料インジケーターは以下の2つです。
- !3CA_FiboZone2.mq4
- !3CA_Pivot2.mq4
いきなり「みんなでFX -Rising Sun-」のver.1と酷似したチャートが表れました。
ver.1チャートと見比べてみます。
2つのチャートを横に並べてみると…
似ていますね。ちなみに今回使用した無料インジケーターは2010年3月に配布されていたものです。いまから7年以上前ですね。
「!3CA_FiboZone2.mq4」「!3CA_Pivot2.mq4」は、PIVOTをベースにしたFiboZoneインジケーターです。PIVOTの計算式は以下の通りです。
- PIVOT=(前日の高値+安値+終値)÷3
そして、PIVOTをセンターラインとしてフィボナッチ数列(0.618、1.382)をもとに算出したR1〜2、S1〜2ラインを描写すれば、FiboZoneの完成です。計算式は極めてシンプルです。
- R1…PIVOT+(高値ー安値)✕0.618
- R2…PIVOT+(高値ー安値)✕1.382
- S1…PIVOTー(高値ー安値)✕0.618
- S2…PIVOTー(高値ー安値)✕1.382
海外フォーラムではFibo Trade Zoneなどと呼ばれていたりしますね。
各ゾーンでの反発を狙った逆張り、そしてゾーン抜けのブレイク(順張り)などでよく使われるテクニカルです。
平均足による背景塗り分けを無料インジケーターで再現してみる
では次にチャート背景の塗り分け(赤と青)を無料インジケーターで再現してみます。平均足ベースと思われますので、それらしきインジケーターを探してみましょう。ありました。Heikin BGです。
Heikin BGは平均足によってチャートの背景を塗り分けることのできる無料インジケーターです。DLmarketやfx-onから無料でダウンロードできます。
FiboZoneとHeikin BGを組み合わせると…
無料のFiboZoneとHeikin BGを組み合わせてチャート表示させてみます。
いかがでしょうか?かなり再現性が高いと思いませんか?並べて比較してみましょう。
無料インジケーターを2つ使っただけで「みんなでFX -Rising Sun-」のチャートをかなり再現できました。設定されているパラメーターは多少異なるかもしれませんが、ほぼ完全一致といって問題ないでしょう。
無料インジケーターで再現できるからといって「みんなでFX -Rising Sun-」の優位性を否定しているわけではない
無料インジケーターで再現できるから「みんなでFX -Rising Sun-」の優位性を否定しているわけではありません。
前回のレビューでも解説しましたが、ライン(ゾーン)トレードは全員が同じライン(ゾーン)を意識するからこそ、効果的に機能します。そこにライントレードの優位性が存在します。インジケーターで描写される複数の支持/抵抗ライン(ゾーン)はベーシックであることが求められるのです。逆に、自己流にカスタマイズしてしまえば、ライントレードの優位性を損なってしまうことになります。
だからこそ「みんなでFX -Rising Sun-」で描写されるゾーン(ライン)は、一般的なインジケーターで再現できるわけです。奇をてらわずベーシックであること、その点に「みんなでFX -Rising Sun-」の優位性が存在します。
ライン(ゾーン)を意識したカウンタートレードや、ブレイクアウトを学習するならば、ベーシックな「みんなでFX -Rising Sun-」を選択するのもありですね。
タイトル:みんなでFX -Rising Sun- 販売:株式会社Trader’sMarket メディア:PDF・インジケーター 発売日:2016年10月21日 トレイダーズ証券出身 古橋プロデュース『みんなでFX』 -Rising Sun-【公式サイト】 |
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