『トレンドスター(TrendStar)』検証とレビュー
本日は、杉田順一氏が販売するFX情報商材『トレンドスター(TrendStar)』を検証レビューします。
販売元:杉田順一
開発者:杉田順一
発売日:2019/04/24
公式サイト:https://planetin.sakura.ne.jp/trendstar/infotop/
販売者(開発者)の杉田順一氏ですが、これまでに数多くのFX&BO商材をリリースしてきました。過去にリリースした商材を並べるとざっと19個もあります(※インフォトップで販売中のもの)。
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トレンドスター(通貨の相関性の確率は100%です。)←いまここ
ご自身の経験に裏付けされた手法を具現化したというよりは、アイデア重視で凝ったインジケーターを作り込んだという印象が強いFX商材ばかりです。
どの商材を見ても、杉田順一氏のトレーダーとしての実力を感じないのはなぜでしょう。きっと杉田順一氏はシステムを作ることが好きなのでしょうね。
【2024年5月版】優位性の高いFX商材 Best4
『トレンドスター(TrendStar)』はどのようなFX商材か?
インジケーターによってトレンドを視覚的に把握するためのツール
『トレンドスター(TrendStar)』は、オリジナルインジケーターによってトレンドをビジュアル的に把握することを狙ったツールです。
まずは『トレンドスター(TrendStar)』のチャートをご覧ください。
正の相関性(順相関)を持つ通貨ペア同士の同調でトレンドを確認
『トレンドスター(TrendStar)』は、通貨間の『相関性』をロジックのベースにしています。正の相関性(順相関)を持つ複数の通貨ペアが同調すれば、強いトレンドが発生したと捉えることが狙いです。
ところで、通貨ペア間の相関性(相関係数)とはなにでしょうか?
『相関係数』は、通貨間の相関関係の強弱を確認するために使う指標の一つです。通常は−1から+1の間の数値によって強弱を表示します。
- 相関係数がプラス…順相関(2つの変数が同方向へ動く)
- 相関係数がマイナス…逆相関(2つの変数が逆方向へ動く)
『トレンドスター(TrendStar)』は順相関を利用したロジックがメインです。つまり相関関係の強い(相関係数が1に近い)通貨ペア(ライン)をチャート上に重ねて表示し、動きを監視してトレンドを認識するというもの。
上の図(チャート)では、AUD/JPY(豪ドル円)のチャートにAUD/USD(豪ドル米ドル)、そしてUSD/JPY(ドル円)のラインチャートを重ねて表示してあります。
各ライン(レートの動き)が重なって同調したタイミングを、ビッグトレンドと認識するというアイデアです。
販売元:杉田順一
開発者:杉田順一
発売日:2019/04/24
公式サイト:https://planetin.sakura.ne.jp/trendstar/infotop/
各通貨ペアの相関データは、各証券会社が提供
ところで、実際の通貨ペアの相関性はどこで確認できるのでしょうか?実は、FX証券会社のサイトにいけば、たいてい掲載されています。たとえば以下の表はFXTFのものです。
そして下の画像は松井証券のWEBサイトで閲覧できる『通貨ペア別 相関係数(過去200営業日)』です。
上の『通貨ペア別 相関係数(過去200営業日)』を見ると、USD/JPY(ドル円)と相関性の高い通貨ペアは、
- AUDJPY(豪ドル円)…0.87
- CAD/JPY(カナダドル円)…0.86
- EUR/JPY(ユーロ円)…0.84
であることがわかりますね。値が1に近いほど相関性が高いとされています。
試しにUSD/JPY(ドル円)とAUDJPY(豪ドル円)とのチャートを重ね合わせてみると…
ご覧の通り、レートの動きが概ね合致していることがわかりますね。これが順相関(正の相関性)です。
他にもこんなツールもあります。
OANDAが提供するサービスです。上の表はUSD/JPY(ドル円)に対してどの通貨ペアが相関性が高いかを、時間足ごとに示しています。赤丸が大きく濃いほど相関性が高い(順相関)ことを示しています。
Mataf.net(マタフ)も相関性を確認できるページを公開しています。こちらです。
どちらも無料で使えるので、お好きな方をどうぞ。
相関性は絶対ではない
とはいえ、相関性が万能かといえばそうでもありません。
為替相場は様々な要因によって変動します。その国の地政学的リスクをもろに受けるのが為替相場です。当然ですが、相関性もリアルタイムで変化します。
その点を頭においた上で、参考程度に見るのが賢い使い方でしょうね。
販売元:杉田順一
開発者:杉田順一
発売日:2019/04/24
公式サイト:https://planetin.sakura.ne.jp/trendstar/infotop/
『トレンドスター(TrendStar)』の欠点
まず『トレンドスター(TrendStar)』のデメリットについて解説します。以下の欠点が許容できない人は買うべきではありません。
トレンドをあとから認識するだけならば、こんなツールは不要
そもそもトレンドを後から確認するだけならば、こんなツールは不要です。シンプルに移動平均線だけでOKです。
移動平均線を複数本表示させてパーフェクトオーダー(複数のMAが順番に並ぶ現象)でトレンドを認識したほうがよっぽどシンプルで、かつ明確なトレンドを確認できます。
上のチャートはUSD/CAD(米ドルカナダドル)の15分足チャートに、25日、75日、200日の3本の移動平均線を表示させたものです。上昇トレンドであれば、3本の移動平均線が短期(20日)→中期(75日)→長期(200日)と並ぶことをパーフェクトオーダーと呼びます。このときに強いトレンドが発生していると(あとから)認識できます。
トレンドは、発生の瞬間はだれにも予測できません。あとから見れば誰でも「あ、このときは上昇トレンドだったんだ・・・」と認識できます。
トレンドフォローにおいて最も重要なのは仕掛けのタイミングです。『トレンドスター(TrendStar)』では、そこが全く不明瞭です。トレンド発生そのものをどう認識するのか?どうやってダマシを回避するのか?このあたりの情報(ロジック)が欠落しています。結局、裁量判断が大いに入るのでしょう。だったら移動平均線で十分です。
仮に、相関性が強い(順相関の)通貨ペアを同時監視したところで、結局トレンド発生のタイミングもほぼ同じであるため、意味がありません。たとえば日足のAUD/JPY(豪ドル円)が上昇トレンドになれば、AUD/USD(豪ドル米ドル)も上昇するし、USD/JPY(ドル円)も上昇傾向を迎えます。
で? だから、何なのでしょう?
ENTRYシグナルもEXITシグナルも出ないのだから、つまり裁量トレードということでしょう。トレンド発生を目視で確認して後乗りし仕掛けるわけです。その後も裁量判断でトレンド終焉を確認し手仕舞いする…であれば移動平均線で十分では?
[box class=”glay_box” title=”ここが残念…”]
- トレンドを捉えるだけならばこんなツールは不要
『トレンドスター(TrendStar)』総合評価
【結論】順相関を持つ通貨ペアを重ねて表示させるインジケーターだが残念ながら優位性・必要性を感じない
まだ通貨間の強弱をチェックするほうがロジカルだ
『トレンドスター』はアイデア倒れのインジケーターという印象を拭えない
『トレンドスター(TrendStar)』は順相関を持つ通貨ペアを重ねて表示させて環境認識し、トレンドを捉えるというアイデアのインジケーターです。とはいえ、その論理性というか優位性をまったく感じることができません。
それならば、通貨間の強弱をチェックして、強い通貨と弱い通貨を選択してトレードするほうが、ずっと優位性を感じますね。たとえば、マックス岩本の1秒スキャルFXやFXブルーBOXで提供されている『通貨強弱判定ツール』などがそうです。現時点で強弱が明確な通貨ペアを選択して仕掛けたほうが、よっぽどロジカルであり優位性が高いはず。
たしかに『トレンドスター(TrendStar)』のチャートを見れば、トレンドを捉えているように見えますが、それは「後づけ」にすぎません。トレンドが発生したから、結果的に美しいチャートを描いているのです。
強いトレンドを(あとから)確認するだけならば、MA(移動平均線)を複数本表示してパーフェクトオーダーしている箇所を見るほうが、シンプルにトレンドを確認できます。
トレンドフォローロジックならば、仕掛けと手仕舞いこそが重要です。いかにダマシを回避し、ビッグトレンドを捉え、十分な利幅を確保して手仕舞いできるか?そのあたりのロジックが欠落しているように感じますね。
残念ながら『トレンドスター(TrendStar)』はアイデア倒れという印象を拭えないFX商材です。
販売元:杉田順一
開発者:杉田順一
発売日:2019/04/24
公式サイト:https://planetin.sakura.ne.jp/trendstar/infotop/