「ライスキャFX」は”IQ190”の天才が開発したライントレード手法だ
IQ(知能指数)190の梶真英氏によるライスキャFX(ライントレードスキャルピングFX)DX完全版をレビューします。
タイトル:ライスキャFX DX完全版 販売:梶 真英 メディア:PDF・動画 発売日:2016年10月26日 ライスキャFX DX完全版【公式サイト】 |
「IQ190 超速スキャルFX」の前作にあたるFX商材ですね。それにしても梶真英氏がIQ(知能指数)190であることを随所に散りばめた販売ページは、ユーザーの琴線(きんせん)に触れるものなのでしょうか?私には全く響かないのですが・・・
「投資はIQ160がIQ130を打ち負かすゲームではない」Warren Buffett
そもそも投資は高いIQを持っていることが有利に働くゲームではありません。投資の天才ウォーレンバフェットは、1999年に「ビジネスウィーク」誌のインタビューで次のように話しています。
“Success in investing doesn’t correlate with I.Q. once you’re above the level of 25. Once you have ordinary intelligence, what you need is the temperament to control the urges that get other people into trouble in investing.”
Warren Buffett,BusinessWeek interview, Jun. 25, 1999
超訳するとこんな感じですかね。
「投資の成功はIQとは関係ないよ。IQが25以上あって普通の知性があればOKさ。それよりも投資で大事なのは、多くの投資家を失敗に陥れる”衝動”をコントロールできる気質(=自制心)なんだよ。」
また別の機会には次のように述べています。
“You don’t need to be a rocket scientist. Investing is not a game where the guy with the 160 IQ beats the guy with 130 IQ. Rationality is essential.”
引用:My Warren Buffett Bible(書籍)
「あなたはロケット工学者である必要なんてない。投資はね、IQ160の人間がIQ130の人間を打ち負かすゲームじゃないんだ。合理的であるかどうかが大切なんだよ。」
バフェットの主張は一貫していますね。IQなんて平均レベルあればいい。それよりも、タフな精神力やルールを守る合理性を重視することが投資の成功につながるのです。
あたりまえですが、投資はIQを競い合うゲームではありません。学歴が投資に有利ならば投資の成功者は東大生ばかりになってしまいます。しかし現実はそうではありません。記憶力などが多少有利に働くことは合っても必須条件ではないのです。むしろ強い忍耐力や自制心、どんなときも冷静に判断できる能力などが投資の成功を左右します。
IQ170と言われた二人の天才ノーベル賞学者(マイロン・ショールズとロバート・マートン)が参画したLTCMが巨額損失を出し破綻したことも記憶にあたらしいですね。
IQ自慢されるよりも、手法の「確率統計的な優位性」を明確な裏付けをもとに語ってもらった方が、ユーザーにとっては有益です。
「ライスキャFX DX完全版」の概要
MA(移動平均線)・ボリバン・ZIGZAG、そして「ライン」
ライスキャFXは、「ライントレードスキャルピングFX」という名称の通り、ラインを使ったスキャル手法です。ライスキャFXで使用するインジケーターは以下の3点です。
- MA(移動平均線)
- ボリンジャーバンド
- ZAIGZAG
これら3つのインジケーターに「ライン」を組み合わせてトレードをおこなうスタイルです。サポレジライン・トレンドライン・チャネルラインを駆使し、あらゆる相場でトレードチャンスを狙います。
裁量判断を大いに必要とする複数のルールが用意されています。教材ボリュームは非常に大きく、学ぶためには強い意志と忍耐が求められます。
同じライントレードならば、FXシンプルな勝者のほうがはるかに明快でマスターしやすいと感じます。
手法の優位性を裏付けるデータが皆無であることが残念だ
ライスキャFXは、「IQ190 超速スキャルFX」同様に、手法の優位性を裏付けるデータがまったくありません。
あたりまえの話ですが、「提供される手法に確率統計的な優位性(エッジ)が存在するかどうか」がFX商材の価値に直結します。その優位性(価値)に私たちは高いお金を払うのです。しかしながら優位性の裏付けが提示されなければ、私たちは「なんだかよくわからないもの」にお金を払わされることになってしまいます。
最低限の裏付けデータ(バックテストデータ、トレード実績、フォワードデータetc.)を提示してもらわないと、優位性の判断が難しいですね。梶真英氏のトレード実績や証券会社の口座残高キャプチャ、証券会社が発行する年間取引報告書など、なんでも良いと思いますよ。
「ライスキャFX DX完全版」の欠点
「ライスキャFX」のデメリットについて触れておきます。以下の欠点が許容できない人は買うべきではありません。
1.残念ながら優位性を実証する裏付けデータが皆無
ライントレードという王道を地で行く手法ですが、その優位性を実証するデータは公開されていません。IQを自慢する前に、最低限のデータを公開すべきではないでしょうか。
2.テキスト700ページ超・50時間を超える動画解説は、学習に”忍耐力”が求められる
ライスキャFXはPDFテキストと解説動画で構成されていますが、そのボリューム感は半端ありません。
- PDFテキスト・・・720ページ
- 解説動画・・・52時間
生半可な気持ちでは全てを学習することは困難です。それなりの意識と覚悟が求められます。
3.初心者がスキャルを実践することに釈然としない思いがある
ライスキャFXは、ラインを使ったスキャルピングトレードです。そもそもスキャルピングは初心者に不向きだと考えますが、一般的にはどのような認識なのでしょうか?
初心者は大きな時間足でスイングトレードをしたほうが、簡単かつ容易に利益を出せます。これは間違いありません。残念ながら初心者ほどスキャルをやりたがるんですよね(私も最初はそうでした)。結果的に初心者向けのスキャル商材が数多くリリースされてしまいます。マーケティング的にはそれが正解だからです。
これではなかなか初心者が勝てるようにならないでしょうね。FX商材販売者は、いったん利益度外視で初心者向けのスイングトレード商材を出して欲しいところです。そうすれば多少なりとも日本の投資家のレベルがアップするのではないかと老婆心ながら考えてしまいます。
- 残念ながら優位性を実証する裏付けデータが皆無
- テキスト700ページ超、50時間を超える動画解説は”忍耐力”が求められる
- 初心者がスキャルを実践することに釈然としない思いがある
「ライスキャFX DX完全版」の評価ポイント
次に「ライスキャFX」の評価できるポイントです。
1.シンプルなインジケーターを使ったライントレードは普遍性がある
ライスキャFXはたった3つのインジケーターとラインを活用した王道手法です。
- MA(移動平均線)
- ボリンジャーバンド
- ZAIGZAG
使用するインジケーターもMetaTrader4に標準装備されているものばかり。そこにラインを加えることで相場の大局を把握し、トレード機会を見出す手法です。同様の商材にFXシンプルな勝者がありますね。コチラのほうがシンプルさにおいては勝(まさ)っているかもしれません。
- シンプルなインジケーターを使ったライントレードは普遍性がある
「ライスキャFX DX完全版」総合評価
【結論】3つのインジケーターとラインで相場を読み仕掛けと手仕舞いをおこなうシンプルかつ王道ライントレード
半端ない教材ボリュームに驚くが、余すところなくライントレードを学びたいならば過不足ない
IQ自慢よりも優位性の裏付けデータの公開を求めたい
ライスキャFXは、大量のコンテンツ(テキストと動画)でライントレードを学ぶFX商材です。手法はシンプルですが、あらゆる相場局面で仕掛けタイミングを狙うため、トレード機会はかなり多いです。
スキャルピングですので小さな利益を積み重ねていくスタイルとなります。スキャルと相性の良いトレーダーであれば購入検討もありでしょう。
とはいえ手法の優位性は定かではありません。裏付けデータが開示されていないからです。この点をどう捉えるかはユーザー次第というところでしょうね。
- 残念ながら優位性を実証する裏付けデータが皆無
- テキスト700ページ超、50時間を超える動画解説は”忍耐力”が求められる
- 初心者がスキャルを実践することに釈然としない思いがある
- シンプルなインジケーターを使ったライントレードは普遍性がある
「ライスキャFX」を購入したほうが良い人
- ライントレードに興味のある人
- 優位性の裏付けデータはないが気にしない人
- スキャルピングをマスターしたい人
「ライスキャFX」を購入しないほうが良い人
- 手法の優位性を裏付けるデータが非公開であることが気になる人
- スキャルピングが苦手で取り組みたくない人
タイトル:ライスキャFX DX完全版 販売:梶 真英 メディア:PDF・動画 発売日:2016年10月26日 ライスキャFX DX完全版【公式サイト】 |