「かんなぎFX」とはどんなFX商材か?
かんなぎFXは囲碁AI「アルファ碁」を彷彿とさせるFX自動売買システムだ
「かんなぎFX」という少し毛色の変わった自動売買システムをご紹介します。
タイトル:【AIを搭載したFXロボ】かんなぎFX 販売:株式会社プログレスマインド 内容:自動売買システム 発売日:2017年2月15日 【AIを搭載したFXロボ】かんなぎFX【公式サイト】 |
自動売買システムといってもMetaTrader4で稼働するタイプのEAではありません。
一般的なEA(Expert Adviser)は過去データを元に現在の相場から同一のパターンを検出し、そのパターンによって未来を予測する(方向性を探る)というシンプルなロジックを基本とします。
一方の「かんなぎFX」は、無数の学習データから、相場の局面に応じた”次の一手”を多数決(アンサンブル学習)で選び、その結果をフィードバック(強化学習)することで、さらなる精度を高めていくという仕組みのようです。
歴代最強の棋士といわれるイ・セドル九段を4勝1負で負かして世界中に衝撃を与えた囲碁AI「アルファ碁(AlphaGo)」を彷彿とさせるFX自動売買システムです。
ベンチャー企業「学びing」社が開発した「巫(かんなぎ)」の仕組みを解説した動画がありますのでご紹介します。
https://youtu.be/wrrueVF_QnQ
かんなぎFXのAI(人工知能)に「未来予測」は可能か?
市場(マーケット)は「複雑系」
なかなか期待のできそうな自動売買システムですが、私はとても懐疑的です。なぜなら、囲碁や将棋のようなゲームと金融マーケットは、性質がいちじるしく異なるからです。
AI(人工知能)を使った「アルファ碁(AlphaGo)」やAI将棋ソフト「PONANZA」は、明確なゲームのルールをもとに無数の「悪手」と「好手」を機械学習させることで人間を圧倒するほどに強くなりました。
ところが投資の世界ではどうでしょうか?投資は「ゲーム」とは異なります。金融市場(マーケット)は「複雑系」と呼ばれている世界の代表です。複雑系とは「単純なルールであっても参加する無数のプレーヤーの思惑が互いに影響しあうため、その結果を誰も予測することができない世界」です。
株やFXは、誰も未来を予測できない(不確実性が存在する)からこそ市場が市場として成り立っているという面白い世界なのです。FXや株式投資に「聖杯」が存在しない理由は、マーケットが不確実性を有する「複雑系」だからですね。
そんな複雑系の金融マーケットの未来を、まだまだ発展途上のAI(人工知能)が高い精度で予測できるのか・・・疑問を感じます。
もちろん投資の世界でスーパーコンピューターは大活躍しています。しかしそれは1000分の1秒という超高速取引をスパコンで繰り返し行なっているにすぎません。コンピューターで未来を予測しているのではなく、システムのスキを突いているにすぎません。まあ、ズルをしているともいえますね。
詳しくはマイケル・ルイス著「フラッシュボーイズ」をお読みください。
「完全情報ゲーム」と「不完全情報ゲーム」
仮に投資の世界を「上がるか下がるかを予測するゲーム」として捉えたとしても、やはり囲碁や将棋、チェスなどとは全く異なるゲームです。
ゲームには大きく分けて「完全情報ゲーム」と「不完全情報ゲーム」があります。
完全情報ゲームとはすべての情報が開示されているゲームです。将棋やチェス、バックギャモン、オセロなどもそうですね。
一方不完全情報ゲームとは、重要な要素が隠されておりなおかつ運の要素が絡んでくるゲームのことです。麻雀や、ポーカーゲーム、ババ抜きなどが該当します。
この不完全情報ゲームにおいては運の要素も重要ですが、それ以上に相手の心理を読み取り「場」を支配して優位に立つことがゲームの行方を左右します。
FXなどの投資にも似ている部分がありますね。相場という不確定要素で構成されている空間での見えない相手との心理戦、それがFXです。
私達、個人投資家は誰と戦っているのか?誰とも戦っていないようで、実は見えない駆け引きを繰り返しています。それは「自分と逆方向へ張るトレーダー」です。
あなたが「買い」を狙えば一方で「売り」を狙うトレーダー(プレーヤー)が存在するわけです。さらには、太刀打ち出来ないほどの潤沢な資金を持った機関投資家などもプレーヤーの一員です。私達は常に相場という空間で、様々なプレーヤーと駆け引きをしているわけですね。
プレーに参加するためのテラ銭を払い、相手を出し抜きあるいは強い相手に乗っかり、切った張ったの真剣勝負をしているのです。
信じられないかもしれませんが、見えない相手を常に意識するだけで不思議とトレードの質が変わってきます。
完全情報ゲームの代表は、「囲碁」「将棋」「チェス」です。そしてこれらのゲームにおいてはAI(人工知能)を搭載したプログラムが人間を圧倒しつつあります。
一方、不完全情報ゲームの代表である「ポーカー」や「麻雀」ではどうでしょうか?実はポーカーゲームにおいてもAIが人間に勝ったというニュースが世界をざわつかせました(2017年1月11日〜20日)。
しかし、この勝負には多くのプロポーカープレイヤーが疑問を呈しています。
そもそもこの勝負は1対1で行われており通常のポーカーゲーム(序盤は6〜10名で対戦)とはスタイルが大きく異なります。さらにAIとの勝負ではポーカーゲームの醍醐味である掛け金がゼロだったのです。ポーカーでは一勝負で数百万円というお金が動きます。大金を掛けて勝負するからこそ、プレーヤー同士の心理的な駆け引き(ブラフ=はったり)が勝負のゆくえを左右するわけです。
ポーカーに不可欠の「運の要素」、「大金が動くという心理的な駆け引き」を極力排除した形で行われた「AI(人工知能)対人間」の競技だったわけです。つまり「不完全情報ゲーム」であるポーカーの「不完全さ」を極力取り除き、「完全ゲーム」に近い方法で対戦が行われた結果だったのです。
話がそれてしまいましたが、結局、FXや株式投資など世界中の無数のプレーヤーとマーケットを通じてお金を動かすゲームにおいては、心理的な駆け引きや運が大きく関わってくる「不完全情報ゲーム」という要素が占める割合が大きいのです。
「不完全情報ゲーム」において、AI(人工知能)が人間を超越する利益を出し続けることが、はたして可能なのか?というのが私の率直な疑問です。
「かんなぎFX」が複雑系マーケットで勝てるならばノーベル賞級?
仮に、かんなぎFXが複雑系の代表とされるマーケットで月利10%という驚異的な利益を出し続けられるのであれば、これはノーベル賞級の発明といえるのではないでしょうか。
1997年にノーベル経済学賞を受賞した二人の学者を覚えていますか?マイロン・ショールズとロバート・マートンです。金融工学を大きく発展させたといわれる「ブラック–ショールズ方程式」を起草した功績が評価されノーベル賞を受賞しました。その二人が経営に携わった巨大ヘッジファンド「ロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)は、市場の変動を読み誤って巨額損失を出し破綻したのは、ノーベル賞受賞後の翌年(1998年)です。
ノーベル賞受賞者級の天才学者ですら、複雑系と呼ばれるマーケットから意のままにお金を作り出せなかったのです。
かんなぎFXは日本のベンチャー企業「学びing」社が開発した人口知能自動売買システムです。インプットされているのは過去の値動きデータ(1分足のヒストリカルデータ)のみ。モンテカルロ法やディープランニング、アンサンブル学習(多数決判決)などを活用した投資アルゴリズムによって、マーケットを予測し利益を出していくシステムです。はたして、ノーベル賞受賞者ですら予測できない「複雑系と呼ばれるマーケット」で、本当に「未来をAIで予測」できるのでしょうか?こればかりは、実際に長期的に運用してみなければわかりません。
他の自動売買ツールと同様、ドローダウンはいつやってくるかわかりません。1ヶ月後なのか、半年後なのか、それとも1年後なのか・・・。ブラックボックス化されている自動売買ツールを使うということは、自分自身が「人柱」になることを意味します。
その点を十分に理解した上で【AIを搭載したFXロボ】かんなぎFXを使うことですね。
かんなぎFXは「月額課金制」だが14日間の無料お試しプランあり
かんなぎFXは買い取り型(永久ライセンス)ではありません。毎月利用料が発生する月額課金システムです。
販売者は、かんなぎFXの14日無料お試し期間を設けてくれています。まずは14日間、かんなぎFXを使ってみてその性能を判断してみるというのも1つの方法です。
タイトル:【AIを搭載したFXロボ】かんなぎFX 販売:株式会社プログレスマインド 内容:自動売買システム 発売日:2017年2月15日 【AIを搭載したFXロボ】かんなぎFX【公式サイト】 |
かんなぎFXの基本ロジックとは?
最後に「かんなぎFX」の概略をまとめておきます。
- トレンドフォロー(順張り)
- 小さな損切りを繰り返しながら大きな利益を狙う(損小利大)
- 成行注文による自動売買
- 同時に建てるポジションは1つのみ
- ナンピンしない
- ストップ幅は最大50pips(平均10pips)
- 勝率は28%
- PF(プロフィットファクター)=1.198
- 証券会社の縛りあり(アヴァトレードジャパン)
- アヴァトレードジャパンのシステムと連動するツール
- PCの常時起動(VPS等)は不要
- 手動での売買も可能
※勝率・PFは2016年4月1日〜2017年7月21日のデータ
証券会社の縛りがある点が気になりますが、こればかりは販売者の意向なので仕方がないですね。
「かんなぎFX」の欠点
かんなぎFXのデメリットについて触れておきます。以下の欠点が許容できない人は買うべきではありません。
1.裏付けの取れるフォワード成績は非公開
かんなぎFXがどれほど素晴らしい機能を有していても、フォワード成績がすべてです。販売ページには文字データとしてのフォワード成績がリアルタイム更新されていますが、これをどのように捉えてよいのかは難しいですね。可能ならば誰でもしっかりと検証できるフォワードデータを公開して欲しいところです。
2.ブラックボックス化しているツールを使うことの難しさ
すべてのFX商材に言えることですが、ロジックが非公開のツール・システムを使うことは、マインド的にとても難しい行為です。成績の良いときは問題ありません。少しでも成績が悪化した際に、そのツールを使い続けることができるかどうか?この点が利用者に問われます。「この成績悪化は一時的なものなのか?それともドローダウンの始まりか?」ロジックがわからないため、ユーザーは判断に迷います。
ロジックが公開されていれば、相場状況とロジックの相性を検証することで、成績の悪化の原因を解明できます。ロジックが非公開の場合は、この検証がユーザー側でできません。リスクを覚悟でツールを盲目的に信用するか、それとも最悪のリスクを避けてツールを止めるか?難しい判断が求められます。
- 裏付けの取れるフォワード成績は非公開
- ブラックボックス化しているツールを使うことの難しさ
「かんなぎFX」の評価ポイント
次にかんなぎFXの評価できるポイントです。
1.2週間のお試し期間あり
かんなぎFXは買い取りツールではなく月額課金制のツールです。そのかわり2週間のお試し期間が用意されています。気になる人は、まず2週間無料で使用できます。そのうえで信頼できるツールと判断するならば継続利用をしてみるというのもアリでしょう。かんなぎFXをお試しで使ってみて不満があれば、無料お試し期間中に解除すれば利用料は発生しません。
2.PCの常時起動は不要
かんなぎFXはアヴァトレードジャパンのシステムと連動するツールとして提供されます。自宅PCの常時起動やVPSでの運用は不要とされています。アヴァトレードで提供されるオリジナル取引プラットフォーム「ACT・Forex」にてかんなぎFXの売買を確認することが可能です。
- 2週間のお試し期間あり
- PCの常時起動は不要
「【AIを搭載したFXロボ】かんなぎFX」総合評価
【結論】AI(人工知能)という”呼称”に惑わされることなく自動売買ツールとしての実績を判断するには中長期的の検証期間が不可欠
ロジック非公開の自動売買ツールを「人柱」になる覚悟で利用してみる?
かんなぎFXの販売ページはAI(人工知能)に関する解説が大半を占めています。残念ながらロジックが複雑になればなるほど、ユーザーである私たちには意味をなさなくなります。ロジック非公開ツールにおいては、「結果=フォワード成績」がすべてだからです。「このツールはすごいですよ!」とどんなに美辞麗句を並べ立てられても、フォワード実績で全てが判断されるてしまうのが自動売買システムの世界です。
販売開始から半年経過していないツールの評価をすることはとても難しいですね。1年後に「かんなぎFX」がどれほどの成績を残しているのか?その点を見極めるにはまだまだ時間がかかりそうです。
- 裏付けの取れるフォワード成績は非公開
- ブラックボックス化しているツールを使うことの難しさ
- 2週間のお試し期間あり
- PCの常時起動は不要
「かんなぎFX」を購入したほうが良い人
- AI(人工知能)搭載されているらしい自動売買システムを使ってみたい人
- 14日間のお試しをしたうえで検討したい人
- 自分が「人柱」になる覚悟のある人
「かんなぎFX」を購入しないほうが良い人
- ロジックを知らないと納得できない人
- 裁量手法のほうが好みな人
- AI(人工知能)搭載という謳い文句に懐疑的な人
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