LINEで「儲け話あるけど、どう?」
20歳になった若者を狙い撃ちする投資詐欺が増えています。詐欺に使われるのは誰もが利用している無料通信アプリ「LINE(ライン)」。
誕生日LINEで「どう?」 投資詐欺、狙われる20歳
西日本新聞 10月1日(土)
「誕生日おめでとう。良い投資話があるけど興味ない?」
福岡市に住む大学生の男性(20)は成人を迎えた昨秋、友人から無料通信アプリ「LINE」で誘われた。友人に紹介された30代の男は、「農業の特許を持つ会社に投資の仲介をしている。任せてもらえれば出資額の倍にできる」と言ったという。
アルバイト代から毎月1万円ずつ返済
友人も100万円を投資していると説明されて信用した男性は、消費者金融で120万円以上を借りて男に渡したという。1カ月後、消費者金融から取り立ての電話が何度も鳴るようになったが、男との連絡は途絶えがちになり、結局「出資」した元金すら返ってこなかった。
引用:Yahoo!ニュース
20歳になれば親の同意なしで消費者金融でお金を借りることができます。そのタイミングを見計らってLINEで投資の勧誘を行い、お金を調達させてドロン。一学生の発想ではないでしょうね。裏にはずる賢い大人が見え隠れする詐欺事件です。
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福岡県内の大学生ら75人から計1億2千万円をだまし取る
社会経験のないウブな大学生を騙すというのは卑劣な行為ですが、それにしても同様の手口で75人もの大学生が騙されていることに驚きます。被害総額は1億2000万円。おそらくこれが被害の一部でしょう。騙されたことが恥ずかしくて言い出せない大学生も多いのではと推測できます。
LINEを使った勧誘が、若者の警戒心を下げてしまうのかもしれません。LINEのID交換は今やアドレス交換よりも敷居が低いです。大半の人は、とりあえずID交換するということに何の抵抗も感じません。
「おれの父親は外交官で、おじは警視総監だぜ!」
このLINE投資詐欺ですが、目新しいニュースではありません。2015年6月にも同様の詐欺事件が発生しています
中大生、LINEで詐欺か 「架空投資」女子学生ら被害
2015.6.21
携帯電話での手軽なやり取りを悪用した犯罪が相次ぐ中、中央大学法学部の男子学生(21)から無料通話アプリ「LINE(ライン)」で、事業話を持ちかけられた都内の女子大学生(21)が事業への参加費名目などとして、総額約125万円を支払ったが返金されず、トラブルになっていることが20日、関係者への取材で分かった。
ほかに慶応大生らも被害に遭うなどしており、女子学生は、架空の投資話で現金を詐取されたとして詐欺罪での刑事告訴を視野に警視庁に被害相談している。
引用:産経ニュース
偏差値が比較的高いとされる中央大学法学部の学生、さらには慶応大学生も騙されています。むしろ頭の良い学生ほど騙されるのかもしれないですね。理詰めで事業の正当性や儲かる可能性を説明されれば、乗らずにはいられなくなるのかもしれません。
ちなみにこの事件では、同年11月に主犯が逮捕されています。逮捕されたのは22歳の自称会社員。この男は「父親は外交官で、おじは警視総監」などと吹聴し女子大生を信用させていたらしいです。そんな男に騙される女子大生も、お里が知れるということですね。