ロングラン販売中のクロスファイアFX
このEAですが、2010年の3月から販売開始して、未だに売れ続けていますね。販売当初は49800円でしたが、今は10000円で販売されています。開発者はMr.Brain氏です。よく名前を見かける方ですね。
クロスファイアFXですが、しっかりとフォワードデーターを公開しているという点が評価できますね。
以下の損益グラフは、クロスファイアFXのmyfxbookです。
Introducing Broker(IB)とは?
このEAに関して、「なぜ口座縛り(指定)なのか?」「スプレッドバックEAなのですか?」というご質問を頂いています。確認のため、スプレッドバックについておさらいをしておきます。
スプレッドバックは、Introducing Broker(IB)、ピップバックとも言います。ユーザーがトレードする毎に、FX業者が受け取るスプレッドの一部を、紹介者に支払う報酬のこと(もしくはその仕組)ですね。ライフタイムアフィリエイトとも呼ばれています。業者から紹介者へ支払うリベートみたいなものです。
この報酬がバカになりません。ちりも積もれば…で、月に1000万位は軽く超えてしまう場合があります。海外ではIB長者も存在するくらいです。日本では金融庁の監視が厳しく、国内のFX業者では行うことができません(法律で禁止されています)。必然的に海外のFX業者を使うことになります。
このスプレッドバック収入目的で、低価格(or無料)のEAを提供し、利用者に海外FX業者の口座開設をさせているEA販売者も存在します。
EA販売業者の皮算用とは?
EA販売会社にとっては、ユーザーがずっとそのEAを使い続けてくれる限り、継続的に手数料(IB)が入ってくるわけです。できる限り長期間にわたってEAを使ってくれることが、EA販売者の長期的な利益につながります。いきなりドローダウンを発生させるようなEAではマズいということになります。
継続的に利用してもらうためには、利益をしっかりと叩き出すEAが必須となりますので、その意味においてはユーザーと販売者、そしてFX業者は、Win-Winの関係ですね。
本当の最大ドローダウンは、いつも未来に訪れる
ただ、EAの利用には大きな課題があります。利益がでているときは問題ありません。問題はドローダウンを発生させたときです。仮に今、成績が良くても、いつかは負けるとき(ドローダウン)がきます。そのときに、コツコツ積み上げた利益を一瞬にしてはき出し、良くてプラマイゼロ、最悪の場合、トータルでマイナスになる可能性があります。
どんなEAでもドローダウンは100%避けられません。「バックテストで最大ドローダウンは、わずか○○%です!」などと謳っていても、本当の最大ドローダウンはいつも必ず未来に来ます。
いつかは理論上の最大ドローダウンを超える、恐ろしい現実の最大ドローダウンに見舞われ、あなたの資金は大きな痛手を被る可能性があります。それは、半年後か、1ヶ月後かもしれませんし、明日かもしれません。
EAのドローダウンによって大きな損失を被るのは、EA販売者でしょうか?それともFX業者(ブローカー)でしょうか?…いいえ、EA利用者である私達ユーザーです。
リスクコントロールについて、しっかりと学びましょう
リスクとは、自分が何をやっているかよくわからないときに起こるものです。
by ウォーレン・バフェット
あなたは、そのEAがどういうロジックで動いているか、説明できますか?そのEAは、どんなタイミングでポジションを持ち、どのような根拠でナンピンを行い、いつ決済をしますか?最近のEAは、複数のロジックをバックグラウンドで同時に走らせているタイプが増えてきています。あなたは、それらの全てのロジックを完全に把握(理解)していますか?
もし、あなたが説明できないのであれば、あなたのやっていることは投資とは言えません。リスクを自分の支配下に置けていないからです。
ご存じの通り、投資活動とは、自分の資金をマーケットのリスクに晒すことです。リスクコントロールできているということは、最低限の投資の基礎だと私は考えています。
もちろん、世界情勢、経済情勢、各国の経済政策など、コントロールできないものはたくさんあります。でも、少なくとも自分の資金がどのようなロジックでリスクを取っているのか、については100%把握しておくべきです。
私は、ロジックがブラックボックスの商材(EAやシグナル配信など)については、否定的です。リスクを他人の手にゆだねてしまっていることに、非常に大きな危険を感じるからです。
どうしてもEAを使いたいのであれば、自分でEAを作るべきでしょう。作れないのであれば、ロジックがわからないEAでの運用は止めるべきです。
投資をおこなう前に、リスクコントロールについてもっと学んでください。