マナブ式FX完全マスタープログラムのTHVシステムを使ってみよう
前回の記事で、THVシステムのダウンロード&設定方法を解説しました。
今回は、具体的にTHVシステムでどうやってトレードを行うのか、詳しく解説してみたいと思います。
THVシステムの画面説明
それでは、まずTHVシステムのチャート画面を見てみましょう。
上記チャート画面は、前回解説したTHVのV4です。V3も公開されていますが、V4とそれほど大きな変化はありません。THVの大きな特徴は、以下の4点です。
- 一目均衡表の雲(ローソク足に絡むように表示されている青い帯)
- 平均足(赤色と緑色のローソク足のようなもの)
- Coral(移動平均線のような緑色の線)
- TRIX(サブウィンドウに表示されている2本の線)
その他にも色々とチャートに表示されているのですが、とりあえず上記4点がTHVの主な特徴となります。
一目均衡表と平均足は、みなさんご存じだと思います。ただTHVで使用する一目均衡表は、パラメーターが、かなり変更してあります。CoralとTRIXについては、初めて目にする方も多いとおもいますので、どのようなものか簡単に説明します。
Coralは移動平均線のようなもの
まず、Coralです。ぱっと見は、移動平均線に見えますね。
実際に50SMA(単純移動平均線、期間50)を重ねて表示してみると、ほぼ同じようなラインを描きます。Coralは、おそらく「T3.mq4」というインディケーターと同じものと思われます(デコンパイルできないので詳細は不明ですが)。T3は、ベースは指数平滑移動平均線(EMA)ですが、EMAからさらにEMAを算出して平滑化(スムージング)しています。
上昇傾向にある場合は「緑色」、下降傾向にある場合は「赤色」、どちらでもない場合(ノントレンド)は「黄色」と色分けされて表示されます。Coralの色を確認することで、トレンドの方向が判断できます。
また、レートがCoralの上にある場合は「買い」のみ、下にある場合は「売り」のみ、と判断します。あまり深く考える必要はないですね。
TRIXとは?
次に、サブウィンドウのTRIXについて解説します。
2本のラインが表示されていますが、これは単純に短期(fast)のTRIXと長期(slow)のTRIXを重ねて表示してあるだけです。ストキャスやMACDと同じような、オシレーター系と呼ばれるテクニカル指標ですね。
TRIXのベースも、EMA(指数平滑移動平均線)です。本来のTRIXは、MACDと同じような使い方をします(TRIXラインとSignalラインのクロス・傾き等)。
THVシステムでは、2本の長短のTRIXを使うことでGX・DX(ゴールデンクロス・デッドクロス)を確認したり、色合わせ的な使い方(長短TRIXの色がそろう)をします。
THVシステムにおいては、この2本のTRIXがかなり重要な判断指標となっています。
THV(オリジナル)の具体的なルール
ざっくりとTHVのチャート画面について解説しました。 それでは、実際のトレードルールを説明します。THV制作者が推奨しているオリジナルルールです。原文はこちらです。
The main V4 rules:
Entry: Above Coral only long, below Coral only short
Price crosses cloud – both Trix cross each other and have the same color.
Best and most secure trend confirmation is a cross of the fast Trix on the zero level.Exit:Faster Trix changes color and/or touch of a known good resistance/support level.
Other reasons to take profit can be: Touch of a trend line, resistance or support line, horizontal psych level (00 – 20 – 50 – -80) or a black cat that cross your screen
Stop Loss: please set your stop loss according to your money management plan, as higher your TF that you trade as lower you set the pip value and as higher the Stop Loss, also it depends on the currency pair that you are trading.
I use THV mainly for scalp trades but many traders use it in higher time frames.
We, the THV team proved it only on 1M and 5M. The 1M TF is only for extreme scalping and needs good FX skills !!!引用:FOREXFACTORY
ざっくりと和訳してみましょう。
エントリールール
- レートがCoralの上にある時は、ロング(買い)
- レートがCoralの下にある時は、ショート(売り)
- レートが一目の雲を抜け(横断)、短期と長期のTRIXが互いにクロスし同じ色になっていること
- 最も安全なトレンドの確認は、短期(fast)TRIXがゼロレベルでクロスしている(超えている)こと
上のチャート図では、ちょうど、水色の縦のラインの辺り(2箇所)が「買いエントリー」条件を満たしていますね。共に、Coralラインと雲の上に、レート(平均足)が位置しています。さらに2本のTRIXがクロスし、かつfastTRIXがゼロレベルを超えています。
「売りエントリー」条件もチェックしてみましょう。
ちょうど水色の縦のラインのところで、「売りエントリー」条件を満たしています。レート(平均足)がCoralと、雲を下抜けています。さらに2本のTRIXが、ゼロレベルの下でデッドクロスしていますね。
エグジットルール
- fastTRIXの色が変化、かつ、または、明確なサポートライン・レジスタンスラインへのタッチ
- トレンドラインやレジスタンスライン、サポートライン、さらに心理レベル(レートの値の下2桁~が、00、20~50~80などのいわゆる区切りの良いレートはサポ・レジになりやすい)等のポイントが、利益確定するためのポイントとなる
- もしくは、画面を横切る黒猫が現れたとき(これはトレーダーの第六感的なもを指しているのでしょう)
先ほどのエントリー条件の場合の、エグジットポイントを見てみると・・・
それぞれ、ピンクの縦ラインのところで、fastTRIXの色が(緑色から赤色へ)変化していますね。ここでEXIT(利益確定=手仕舞い)となります。もう1つのチャート図も見てみましょう。
同様に、ピンクの縦ラインの箇所で、fastTRIXが赤色から緑色に変化しています。ここでEXIT(利益確定=手仕舞い)となります。分かりやすいチャートで示しているので、楽に勝っているように見えますね。
ストップロスルール
- あなたの資金管理計画に従って設定してください
- タイムフレームを上げるに従ってストップロス値を高く設定します
- もっとも、それはあなたが取引する通貨ペアによって異なります
- 私は主にスキャルピングの取引のためTHVを使いますが、多くのトレーダーはより高い時間枠で使用します
- 我々THVチームは、唯一1分足と5分足で、有用性を証明しました
- 1分足のタイムフレームは、極端なスキャルピングとなるので、高度なFXのスキルが必要です
私の英語力が残念なため、正しく翻訳できているかどうかちょっと不安です。
THVの制作者は、1分足・5分足で使用しているようですね。それよりも大きな時間足(15分足、30分足など)で使用しても、問題ないようです。
THVシステムには多くのヒントが隠されている
いかがでしょうか?ざっくりとTHVシステムの概要を解説してみました。今回ご紹介したトレードルールは、初歩的なものに過ぎません。FOREXFACTORYの投稿を読むと、さらに多くのトレード方法や、他のインディケーターを追加したアレンジTHVなど、様々なアイデアが紹介されています。
世界中の多くのトレーダーが、THVシステムをネタにして興味深いアイデアを持ち寄って、日夜フォーラム上で議論しています。日本では、なかなか見られない光景ですね。しかも、これらのシステム・情報がすべて完全無料で、誰でも簡単に手に入れることができるのです。
THVも、決して万能ではない
THVのチャート図を見ると、なんだか簡単に勝てそうな気がします。しかし実際に稼働させてみると、勝てるときと、ダマシに合って負けるときが混在します。当たり前ですが、トレンドが発生したときは簡単に勝てます。
そして、レンジ相場においてダマシを発生しやすい傾向にあります。ただ、ダマシ回避の為のフィルター(TRIX、Coral)が効果的に効いている印象があります。
これまで、トレードルールをなかなか確立できなかった方などは、試しにこのTHVシステムを試してみるのも面白いと思いますよ。「勝てるトレードの背景(流れ)」が見えてくるようになるはずです。
また、すでにトレードルールを確立しつつある方であれば、TRIXの使い方が大きなヒントになるかもしれません。相場の背景を読み取るために、THVを表示させておくという使い方も、良いと思います。視覚的にトレンドを把握しやすいビジュアル表現が、THVシステムの特色でもあります。
THVだけで、絶対的な優位性があるとは思えませんが、様々な可能性を感じさせるシステムであることは間違いありません。だからこそ、世界中のトレーダーが、THVに夢中になるのだと思います。
マナブ式FX完全マスタープログラムは、THVの解説書としては良書
マナブ式FX完全マスタープログラムは、今回ご紹介したTHVシステムの日本語マニュアル書です。さらに斉藤学氏による、THVを使ったアレンジ手法も紹介されています。
まだ、明確なトレードルールを確立できていない方や、何か新しいヒントが欲しい方は、マナブ式FX完全マスタープログラムを検討しても良いかもしれません。
※英語が堪能な方は、わざわざ買わなくても良いと思います。
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