「通貨ペア」の秘密
前回は、通貨ペア表示に実はルールがあるということをお伝えしました。
私たちが何気なく眺めている通貨ペア。メタトレーダー4や証券会社のチャートシステムなどに当たり前のように表示されている様々な通貨ペアに、実は記載ルールがあったなんて、知らなかった人も多いのでは。
今回もFX初心者向けの記事です。前回取り上げた通貨ペアについてもう少し掘り下げていきましょう。
余談ですが、英語圏では「通貨ペア」のことを「Currency pair」「Currency pairs」と呼びます。
- Currency(通貨)
- pairs(ペア)
そのまんまですね。
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通貨ペア記号は国際標準(ISO)で定められているから勝手に変えちゃだめだよ
毎日のように私たちが目にする通貨ペアですが、この記号、勝手に改編できません。ちゃんと通貨コードとして「ISO 4217」で定められているんですね。いわゆる国際標準(ISO)というやつです。
ISO 4217では、通貨を3文字で示すと決められています。アルファベットの3文字です。最初の2文字が「国コード」。そして最後の1文字が「通貨の頭文字」。
JPYならば、JP(=JAPAN)が「国コード」であり、最後のYが「Yen=円」の頭文字です。JP+Y=JPYとなります。
USDならば、US(United States)が「国コード」であり、最後のDが「Dollar=ドル」の頭文字。US+D=USDです。
GB(Great Britain=イギリス)という国コードに、ポンド(Pound)の頭文字を加えてGBPです。
ちなみに、 金や銀、パラジウム、プラチナなどにもISOコードが定められています。
- 金=XAU
- 銀=XAG
- パラジウム=XPD
- プラチナ=XPT
これら「取引される貴金属」を示すISOコードには、元素の化学記号の前に「X」を付けると決められているんですね。金の元素記号は「AU」です。その前に「X」」をつけて、「XAU」が金のISOコードとなります。
Majors(メジャー)とCrosses(クロス)
通貨ペアは多くの種類(組み合わせ)がありますが、その中でも「Majors=メジャー」と呼ばれる通貨ペアが存在します。「メジャー」は、世界で最も流動性が高く、広く取引されている通貨ペアです。
メジャー通貨ペアには米ドル(USD)が必ず含まれています。メジャー通貨ペアは以下の通り。
[box class=”glay_box” title=メジャー通貨ペア”]
EUR/USD(ユーロ・米ドル)
USD/JPY(米ドル・円)
GBP/USD(ポンド・ドル)
USD/CHF(米ドル・スイスフラン)
USD/CAD(米ドル・カナダドル)
AUD/USD (オーストラリアドル・米ドル)
NZD/USD(ニュージーランドドル・米ドル)
米ドルが含まれた通貨ペアであることから「ドルストレート」と呼ばれたりします。聞いたことありますよね。
そして、米ドルを含まない通貨ペアを「Crosses=クロス」と呼びます。例えば「クロス円」とは、通貨ペアに日本円(JPY)が含まれた通貨ペアを示します(USD/JPYは除く=なぜならこれはドルストレートだから)。
「Crosses=クロス」通貨ペアの中でも流動性が高く取引量が多いもの(メジャークロス)は「Minors=マイナー」と呼ばれます。EURクロス、GBPクロス、そしてクロス円の3つが「Minors=マイナー」です。