FX成績の偽装・改ざんテクニックをご紹介します

   2015/01/14

FX講師や販売者の経歴や実績は本当なのか?

先日、扶桑社の架空トレーダー疑惑について記事をアップしましたところ、かなりの反響を頂きました。

その大半が、高額FXセミナーを開催している様々な講師の履歴を調べて欲しいという内容です。

FXセミナーを開催している有名トレーダーは、たくさん存在します。彼らの多くは、自身の経歴(外資証券会社勤務など)やトレード歴、稼いできた金額などをウリに、高額セミナーを開催しています。

その経歴やトレード歴、稼いだ金額などの裏付けは、残念ながらほとんど公開されていないのが現実です。

トレードで稼いだ額などが本当かどうか?私達が判断することは非常に困難です。

もし本当ではないならば、大問題です。

著名なセミナー講師に限ってそんなことはしない、と思っている方もいるかもしれませんが、この業界は魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)している恐ろしい世界なのです。気を抜くと簡単に騙されます。

無責任なアフィリエイター

大半のユーザーが、アフィリエイターのサイト(メルマガ)を経由して、FX商材を購入していると思います。

FX商材は高額なものが多くアフィリエイト報酬も非常に高額なため、アフィリエイターもたくさん存在します。

彼らは、商材を売ることに必死なので、検証もせず平気でウソのトレード結果などを掲載している場合があります。もしくは、販売者から送られてくる成績をそのまま掲載し、あたかも自分が実際にトレードした実績のように見せている人もいますね。

さらには、販売者自らが複数のブログを開設し、商材を使って勝っているような成績を掲載して自作自演するケースもあります。これはタチが悪いですね。

一般の人が、これらの偽装を見抜くことはなかなか難しいと思います。

あのソニーですら、ステマをやっていた!

最近でこそ、ステマ(ステルスマーケティング)という言葉が一般に浸透してきて、様々な業界で問題が顕在化してきています。内部告発も増えてきましたね。

実は、ステマはもっと以前から存在し、一流企業と呼ばれる会社ですら、ステマを行ってきています。

世界に名を知られる日本の上場会社「ソニー」ですら、過去にステマ(ステルスマーケティング)を行って大きな問題を引き起こしています。

それが、デビッド・マニング事件です。デビッド・マニング事件は、ソニーピクチャーズエンタテインメントが、自社配給映画の映画評を捏造していた事件です。

デビッド・マニングとは、その時に作った架空の映画評論家の名前です。実在しない評論家を作り上げて、1年以上、自社配給の映画を推薦(良いレビューを書いていた)していたわけですね。

結局この捏造はバレてしまい、アメリカの映画ファンに集団訴訟されました。最終的に、ソニーは150万ドルの和解金を払う羽目になりました。

150万ドルは、当時(2005年)のレートで1億6600万円です。これがステマの代償です。

ステマに騙されないために

ご覧の通り、ステマは以前から存在しており、大手企業ですら平気で行っているわけです。

アフィリエイト業界でも、当然ステマはたくさん存在します。特にFX商材・FX業界では、ステマが盛んです。

ウソの経歴、実在しないトレーダー、ウソの実績、バックテストを偽装、成績の水増し、架空トレード、デモトレード疑惑、etc・・・

FX商材やFXセミナー、FX塾などは、高額商品だけに騙されたときのダメージは、大きいです。

今回の記事では、実際に行われているステマ(偽装)の手口をいくつかご紹介します。

成績を偽装する手口

成績(取引明細)を偽装する手法で、最も手の込んだものが、以下の手口です。

まず、同一証券会社で複数のデモ口座を用意します。

そして両方の口座でトレードを行い、一方の口座では反対売買をします。口座のどちらかは勝つでしょう。勝ったトレード成績のみをつなぎ合わせれば、凄い成績が完成します。

法人と個人であれば、同一証券会社にリアル口座を開設できます。デモ口座を2つ使っても偽装は可能ですね。

2つの口座を使って両建てすれば、トータル損益はゼロです。その上で、勝った成績のみをつなぎ合わせて公開すれば、素晴らしい成績の完成です。

履歴画像を公開する際は、もちろん注文番号は隠します。

某有名トレーダーが、この方法を使っていたのでは?という疑惑があります。これをされると、一般人はなかなか見破ることができません。

含み損隠蔽(いんぺい)トリック

トリックでもなんでもないのですが、単に含み損が発生したポジションは、塩漬けにするという手口です。

利益が発生したトレードのみを公開すれば、連戦連勝ですね。含み損ポジションは、適当な時期に一括損切りして、隠しておけば良いだけです。

取引履歴で公開する場合は、注文番号が抜けてしまうので、連番になるようにペイントソフトなどで書き換えたりします。

分割決済による獲得pips水増しトリック

この手口も、有名です。

ちょっと複雑なので詳しく解説してみます。ポジションを建てるときに複数ポジションを同時に建てます。

勝っている場合ですが、最初に建てたポジションを、複数回に分けて決済(分割決済)します。

例えば5枚でポジションを建て、1枚ずつ5回に分けて決済をしたとします。

1回目決済:+10pips
2回目決済:+2pips
3回目決済:+4pips
4回目決済:+8pips
5回目決済:+6pips

この結果を、(10+2+4+8+6)=30pips として掲載(公表)します。30pipsの勝ちとなりますね。

逆に損失が発生した場合は、一括で損切りします。

そうすれば、損切りpipsは、一定(1回)の数字になります。

例)一括決済(損切り) ▲10pips(5枚)

実際は、(▲10pips)×5枚=▲50pips ですが、公表する数字は、▲10pipsとするわけです。

この手口のポイントは、損益金額や枚数(ロット数)を隠すという点です。枚数(上記の例では5枚)や損益金額を記載しないことで、成績を水増しすることができます。

勝った場合は、数枚を分割決済した形で表示、負けた場合は1枚での表示、としているわけです。

この手口も、注意深く見ないと簡単に騙されます。

ペイントソフトで取引明細を書き換える

最初の方にも書きましたが、ペイントソフト(画像加工ソフト)を使って取引明細の数字を書き換える(もしくは、新たに作る)という手口です。

比較的、良く見られます。

スキャルのように毎日多くのトレードがある場合はかなり面倒な作業ですが、デイトレやスイング的なトレードであれば、月に20~30個程度を書き換えればOKです。

手作業で行うので、時々ミス(書き換えミス)をしてしまうのでしょうね。そのミスから、手口が発覚してしまうことも多いようです。

証券会社の口座キャプチャですら、偽造する

さらに大胆な手口としては、証券会社口座画面残高を書き換えるというものもあります。

手口は大胆ですが、作業は極めて簡単です。書き換える場所は数カ所でOKです。口座残高や、決済損益などを、巧妙に書き換えます。

同じ画面から数字画像をコピーして組み直し、上から張り直します。この手口について、解説しているサイトがあります。
>>favorite のFX捏造日記
>>お金を偽造する方法

ご覧の通り、結構簡単にできてしまいます。証券会社の口座残高を提示されれば、たいていの人は本物だと信じてしまいます。怖いですね。

当サイトでも、証券会社口座キャプチャに関する記事を書いています。
>>証券会社口座キャプチャに関する話題

EA(自動売買)のバックテスト結果を偽造する

EA(自動売買)のバックテスト結果も、簡単に偽造できます。EAにおいては、バックテストデータが、結構重要視されますね。

だからこそ、販売者も必死に、良い成績を出そうと工夫します。(カーブフィッティングですね)

どんなにカーブフィッティングしても、あるタイミングでバックテスト成績が悪化してしまう時期が、発生するケースも出てきます。

そこで、バックテスト用のヒストリカルデータを改ざんするわけです。ヒストリカルデータとは、過去レートのデータのことです。

通常は、FX業者などから入手した過去5~10年のヒストリカルデータを、そのまま使用します。

このヒストリカルデータの一部(1日~数日分)を削除するわけです。

バックテストにおいて、大きくドローダウンする(もしくは破綻する)箇所の、ヒストリカルデータを削除すれば良いわけです。5~10年間のデータの内数日分を削除しても、一般の人には、なかなか見抜けません。

これで、販売者にとって都合の良いバックテストデータの完成です。

話題の「favoriteのFX-trade日記」

話は少しそれますが、「favoriteのFX-trade日記」というブログがあります。ブログを見ると、凄い成績が掲載されています。

2012年1月 +768.9万円
2012年2月 +609.8万円
2012年3月 +287.8万円
2012年4月 +160.9万円
2012年5月 +225.0万円
2012年6月 +245.0万円
2012年7月 +290.0万円
2012年8月 +105.0万円(13日)

2012年8月現在:2587.4万円
(投資元本7000万円)

favoriteのFX-trade日記より引用

最近は、バイナリーオプションの成績が中心になっているようですね。

このブログは、アクティブトレードによる運営ではないか?と一部でささやかれています。

アクティブトレードは、17万円の高額FXセミナーを開催している会社ですが、現在では社名を変更しています。なぜか毎年のように社名を次々と変えています。

アクティブトレード

エグゼクティブトレード

エグゼクティブディーリング(現在)

アクティブトレード(現エグゼクティブリーディング)に関しては、以下のブログが詳しいです。
>>FX 誰も教えてくれない真実とか生の声とか お奨めのFX業者も!
>>「エグゼクティブディーリングで儲けたい!」と思ったが・・・苦戦中

なかなか気になる話題ですね。

FX業界にはワナが無数にある

話を戻しますが、FX情報商材業界には、あなたからお金を奪うための巧妙なワナが無数に存在します。これらのワナにかからないようにするためには、自己防衛するしかありません。全てを疑ってかかることが大切です。

平気でウソをつく連中がたくさん存在しますので、簡単に彼らの言葉を信じないことです。まずは、疑う。この姿勢が、騙されないための重要な心構えになります。

それから、「楽して稼げる」ということはこの世には存在しない、という当たり前のことを再確認する(肝に銘じる)ことです。人を騙す人間は、あなたの「稼ぎたい」「楽して儲けたい」という弱い心に、つけ込んできます。

トレードで稼ぎ続けるということは、決して簡単ではありません。苦しくて吐きそうになるほど辛い作業の連続です。それを乗り越えた人、あるいは耐えられる人が、成果を出し続けている人だと思います。

今後も、ステマ問題については、このブログで取り上げたいと思っています。

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