FXコピートレードの本質と注意点

   2015/01/15

コピートレードの本質について、考えてみる

今回は、コピートレードの本質について、私の考え(持論)を述べたいと思います。

最近、FXのコピートレードサービスをよく見かけるようになりました。コピートレードですので、ユーザーは基本何もすることがありません。VPSサーバーが用意されている(月額利用料金に含まれる)場合もありますので、パソコンすら必要ありません。

ユーザーがすることは、入出金のみです。これほど楽な投資はないと思います。

忙しくてトレードの時間が確保できない方や、自分の投資スキルに自信を持てない方にとっては、コピートレードは魅力的に映るかもしれません。

投資ファンドのようで、投資ファンドでない

販売者側でVPSサーバーを用意するコピートレードにおいては、ユーザーは指定のブローカー口座にお金を振り込んで、初期設定をするだけで、運用がスタートします。パソコンを毎日立ち上げたり、チャートをチェックする必要すら、ありません。ほぼ、ほったらかしです。

これって、何かに似ていませんか?そうです、「投資ファンド」に似ていますよね。

「投資ファンド」とは、複数の投資家から集めた資金を特定の投資先に投資して、そのリターンを投資家に分配する金融商品です。投資家は、お金を用意して、ファンド運営会社に預けるだけです。預けた後は、ほったらかしで、利益(配当)が入ってくるという、夢のような仕組みです。(儲かるかどうかは別の話です)

サーバー設置型コピートレードは、その仕組みからして、投資ファンドに非常に似ています。投資ファンドというよりも、ファンド型投資商品というイメージです。

投資ファンドであれば、手数料(マネジメントフィー)という形で、運用益から手数料が差し引かれて、支払われます。

一方のコピートレードは、毎月課金(1~2万円)が一般的です。

※厳密には投資ファンドとは異なります。いつでもユーザー側の一存で運用をストップできますし、資金の入出金も自由です。

規模のメリットを活かせる投資ファンド

ところで、何故、投資ファンドという商品が存在するのでしょうか?

投資ファンドには様々な種類があります。金融商品に投資するものもあれば、企業や事業そのものに投資するタイプもあります。 中には「現物ファンド」といって、競馬や映画、著作権に投資する商品もあります。その範囲は多岐にわたります。

単純な疑問ですが、それらの投資先が儲かる可能性があるのであれば、なぜ、自分のお金を用意して(あるいは金融機関などからお金を借りて)、自ら投資をおこなわないのでしょうか?

その方が、儲かったときの取り分が圧倒的に多いはずです。

確実に儲かる投資先があれば、私だったら自分一人で投資します。リターンは100%自分のものです。

しかし、投資ファンドは、多くの投資家を募ってお金を集めます。

投資ファンド最大のメリット、それは「規模のメリット」(スケールメリット)が活かせるという点です。ある程度まとまった資金を用意することで、少額では投資が難しい短期金融商品やデリバティブ(金融派生商品)などへの、大口投資が可能になります。さらに、大口投資によって、取引コストを低減させる効果もあります。

投資ファンドのトラブルが、後を絶たないという現実

世の中には投資資金(投資家のお金)そのものが目的としたファンドも存在します。悪質な投資ファンドの中には、最初から投資家を騙して金を集めて、トンズラすることを目的にしたものも販売されています。新聞やテレビのニュースでも投資ファンド系のトラブルを、よく見かけますね。

投資失敗による大幅な元本割れ、さらには、架空の投資話や、儲かる見込みのない投資話、儲かっても配当せず持ち逃げしたりなど、投資ファンドトラブルは、後を絶ちません。

そして大半の投資ファンドトラブルにおいては、詐欺行為を立証することは極めて困難であるという現実があります。

月額課金でお金を集めることが、最大の目的か?

話を元に戻して、コピートレードを行う販売会社について考えてみましょう。なぜ、彼らはコピートレードをビジネスとして行っているのでしょうか?

あるシステム(EA=自動売買システム)を作ったとして、それが継続的に利益をもたらすことが分かっているのであれば、自分達だけで使い続けることが最も経済合理性の高い行動です。

そのEAが確実に稼いでくれるのであれば、他の人に使わせることなどぜずに、自分の投資資金を増やせば良いのです。

そのほうがもっと儲かります。

多くのユーザーで同じEAを使えば、ブローカーに締め出しを喰らうなどの、リスクも増大します。

仮に、100人から10万円を集めてコピートレードをするよりも、自ら1000万円を用意して、それを100口座にわけて、運用すれば同じことです。そうすれば、すべての利益が自分のものになります。

それでもコピートレードをビジネスとする理由は、何でしょうか?

一般的な「投資ファンド」には、規模のメリットが存在することを説明しました。

コピートレードにおいて、規模のメリットが、ユーザー側にあるでしょうか?・・・何もありません。(販売者側にはありますが・・・)

では、何故コピートレードという名目でお金を集めて、投資ファンドのようなマネをするのでしょうか?

考えられる唯一の理由は、「月額課金での売上」そのものが目的だからです。月額でお金を徴収することを目的として、このビジネスがスタートしているということです。

わかりますでしょうか?順序が逆なんです。

通常は、儲かる(儲かりそうな)市場なり商品があって、広く投資家から資金を集めて規模のメリットを利用して、投資活動をおこなう。これが投資ファンドの本来の姿です。

投資家にとっても、規模のメリットを享受できるため、ファンドへの投資意義が存在します。

ところが、コピートレードには、ユーザーにとっての規模のメリットは一切存在しません。FXにおいては、むしろ、規模のデメリットが存在するくらいです。

月額課金制のコピートレードや、シグナル配信は、まず「月額でお金を集めよう」というところから、スタートしているのです。

「月額で課金するためには、どうすれば良いか?」
「だったら、コピートレードか、シグナル配信だろう・・・」 

発想が逆です。誤解を恐れずに言えば、「搾取を目的とした人間の発想」です。

規模のメリットは、実は”販売者側”にある

先ほど、コピートレードにおいて、ユーザー側に規模のメリットはない、と書きました。

しかし、販売者側には、規模のメリットが存在するケースがあります。それは、Introducing Broker(IB)です。FXブローカーからのキックバック(リベート)です。

特定のFXブローカーにユーザーの資金を入金させ、それを運用させることで、FXブローカーから販売者にリベートが支払われます。

口座資金が多ければ多いほど、トレード回数が多ければ多いほど、リベート額は膨れあがります。これは、まさに販売者にとっての規模のメリットですね。ユーザーが受け取るべき利益の一部が、販売者に流れているわけです。

あなたは搾取されているということです。

コピートレード販売者は、”残念な業者”が多い

コピートレードを行っている販売者で、本気で、ユーザーの利益を第一に考えている人間は、存在するのでしょうか。

ユーザーの目的は、投資で、長期的にお金を増やしていくことです。ユーザーのことを本気で考えれば、コピートレードサービスを提供することがいかに無意味か、わかるはずです。

投資でお金を稼ぎたいというユーザーの目的を叶えるために、最も必要とされるサービスは、コピートレードサービスではなく、統計的に優位性のあるロジック・手法の提供です。

個人投資家がコピートレードに参加しても、彼らの投資スキルは、ほとんど向上しません。

コピートレードを販売している会社は、あなたの「楽して稼ぎたい」という弱い心につけ込んで、合法的にあなたのお金を搾取しようとしている人々です。そこには”利己的な目的”しかありません。

コピートレードでも、短期的には勝てるかもしれません。しかし、コピートレードで長期的に投資を継続できるとは、到底思えません。

それでも良いという考えをお持ちであれば、私は止めません。投資は自己責任です。あとで後悔しても、その責任の一部は、あなた自身にあります。

「しょせん人のお金」という感覚

結局は、「しょせん人の金(かね)」ということです。コピートレードにしても、シグナル配信にしても、投資で損失を出しても、彼らの懐(ふところ)は、全く傷みません。実害を被るのはユーザー側です。

上手くいけば儲けもの、ダメでも人の金だから・・・、という感覚でしょう。

コピートレードやシグナル配信に限らず、あなたの「楽をして稼ぎたい」という考えは、必ず「邪悪な者」につけ込まれるスキを与えることになります。

注意しましょう。

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