ポンジ・スキームとは
投資詐欺に関する記事をいくつかアップした関係か、ポンジ・スキームというキーワードでのアクセスが増えています。
そこで今回はポンジ・スキームについて解説したいと思います。まずはWikipediaからの引用を御覧ください。簡潔にわかりやすくまとまっています。
ポンジ・スキームとは、詐欺の一種で、「出資してもらった資金を運用し、その利益を出資者に(配当金などとして)還元する」などと謳っておきながら、謳っていることとは異なって実際には資金運用を行わず、後から参加させる別の出資者から新たに集めたお金を(やはり運用せず)以前からの出資者に“配当金”などと偽って渡すことで、あたかも資金運用が行われ利益が生まれてそれが配当されているかのように装うもののこと。
引用:Wikipedia
ひと言で言えば、出資詐欺ということになります。最初から破綻させることを前提に、ウソをついて出資を募ります。集めたお金は投資など一切おこなわず、詐欺師連中の懐に入ります。出資者に対してはタコ足配当でしのぎ、しばらくしたら計画的に破綻させてドロンします。当然、出資したお金は戻ってきません。
ねずみ講(無限連鎖講)も計画的に破綻させる点においては、ポンジ・スキームの一種です。シンフォニー事件やライフステージ事件が、ポンジ・スキーム(出資詐欺)かどうかは不明ですが、ポンジ・スキームを彷彿とさせる事件であったことは間違いありません。
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稀代の詐欺師チャールズ・ポンジ
ポンジ・スキームという名前の由来ですが、アメリカの有名な詐欺師チャールズ・ポンジからきています。
彼が詐欺師として暗躍したのは1920年台のアメリカです。国際返信切手のスキームを利用して90日で40%の利回りが得られると宣伝し、短期間で大金を集めました。しかしながらチャールズ・ポンジは集めたお金をほとんど運用せず、タコ足配当を繰り返していたのです。
最初から破綻させることを前提の出資を募っていたことが判明し、逮捕されます。
毎月配当を謳うポンジ・スキームは巧妙なタコ足配当で投資家をダマす
ポンジ・スキームがなかなか露見しないのは、巧妙なタコ足配当をおこない、いかにもファンドから利益が出ているように見せるからです。
タコ足配当とは、本来は投資から得られる利益を出資者に配当すべきところを、集めた出資金からそのまま配当金を捻出し、配当金として分配することをいいます。タコが自らの足を食べる様に似ていることから、タコ足配当とよばれています。
ポンジ・スキームのタコ足配当は、表面的には順調に配当金が配られているように見えるため(見せるため)、なかなか見分けがつきません。投資家が気づいた時にはファンド会社にお金が一円も残っていなかった…というケースも多く見られます。
ポンジ・スキームの仕組みを動画で学ぶ
ポンジ・スキームの仕組みをわかりやすく解説した動画がありましたのでご紹介します。※動画作成者の広告は無視して解説のみを御覧ください。
ポンジ・スキーム「5つの特徴」
- 高利回り(年30%〜をアピール)
- 少額から投資可能(数万円〜数十万円)
- 毎月配当を謳う(月1〜10%)
- 紹介料が高い(1〜5%)
- 信託されていない(イレギュラーな出資契約)
どうして普通の人がダマされるのか?投資詐欺はあなたの身近に常に存在する
それにしても、どうして多くの人が騙されるのでしょうか?あとから考えれば、怪しさ満載の話なのに、毎年のように大金が詐欺師の懐に消えていきます。
ニュース等でダマサれて悔しがっている人々を見て、「馬鹿だな〜」「情報弱者だな〜」「欲深いからダマサれるんだよ」などと思うかもしれません。確かに、高配当という欲にかられて盲目的にお金を投じる人も多いです。しかし最近の投資詐欺は巧妙です。
大半の投資話というのは、実は身近な人から持ちかけられることが多いのです。会社の上司や同僚、ご近所さん、親戚、学生時代の友達などです。自分が普段信頼している人から投資の話しを持ちかけられるケースが多く、それが心理的なハードルを下げてしまっているのです。
しかも投資話を持ち掛けてくる人は、良かれと思って薦めてきます。つまり善意なのです。悪意を持って話を持ちかける人は、身近にはほとんどいません。だから、「ちょっと話を聞いてみようかな?」と気を許してしまうのでしょう。
投資詐欺は決して他人ごとではなく、常にあなたの身近に存在します。世の中にうまい話など、そうそうないことを肝に命じましょう。