TAMURA式1分足トレード法と乖離トレード
先日、TAMURA式1分足トレード法のレビュー記事をアップしました。
その後、このサイトの読者様より、TAMURA式1分足トレード法に似ている手法があるとの情報を頂きました(見た目が似ているだけで、ロジックが似ているかどうかは不明です)。乖離トレードと呼ばれる手法です。国内では、春香さんという女性トレーダーが書籍も出されていて有名のようです。
1分足のレンジで勝負! 行き過ぎを狙うFX乖離トレード
出版社::パンローリング
価格:2,100円
春香さんのブログはこちらです。
乖離トレードとは?
春香さんの乖離トレードとは、どのような手法なのでしょうか?まずは、書籍の紹介文(Amazon)を見てみましょう。
本書で紹介する手法は、このうち“相場の8割を占めるレンジ相場”を狙ったものです。著者はポンドドルの1分足でトレードしています。
具体的には、「GMA(GinaMA)」と呼んでいる平均足とEMA(指数平滑移動平均線)を組み合わせたインジケーターと、“そこ”から一定のピプス(pips)数離れたところにラインを表示する「乖離ライナー」というインジケーター(レートがラインにタッチすると音が鳴る)を使って、視覚的&聴覚的に行き過ぎを狙っていく「乖離トレード」です。
基本は、乖離ライナーにレートがタッチしたらエントリーの準備です(乖離ライナーにタッチすると音が鳴りますので、終始、チャートの前にいなくても大丈夫です)。さらに、エントリー後は、リミットとストップをすべて指値で行えます。
まとめると…
- ポンドドル(GBPUSD)の1分足を使用
- レンジ相場での逆張り
- 乖離ライナー(上下2本のライン)にタッチで逆張りエントリー
という感じです。1分足を使用するという点、上下2本のライン(乖離ライナー)へのタッチで逆張りエントリーという点が、TAMURA式1分足トレード法と似ていますね。
乖離トレードの実際のチャート
実際のチャート画面を見てみましょう。
上記図は、春香さんが解説する乖離トレードのYouTube動画からキャプチャしました。移動平均線(EMA)を中心に上下に2本のラインが引かれていますね。この2本のラインが乖離ライナーと呼ばれるものです。
例えば、買いエントリーは、乖離ライナーを一旦下抜け、その後上抜けたタイミング(つまりラインへのタッチ)で、エントリー準備を行うという感じです。
実際のエントリーはローソク足の形状やチャートパターンで判断を行うようです。つまり、タッチだけでエントリーは行わないということです。乖離トレードのYouTube解説動画はこちらです。
乖離ライナーは誰でも簡単に設定できる
春香さんの乖離トレードにチャレンジしてみたい方は、春香さんの書籍を購入すれば、オリジナル・インディケーター(乖離ライナー)を無料でダウンロードできるようです。春香さんの乖離ライナーとは、移動平均線(EMA)から上下に一定幅離れたところに自動でラインを引くインディケーターです。
特定のインディケーターを探すまでもなく、単純にMetaTrader4に標準で付いている移動平均線で簡単に表示できますね。
上記チャート図は、EMA(期間100)を表示させ、さらにプラス10、マイナス10のライン(レベル)を表示させています。つまりEMA(期間100)を中心に、上下10pips離れたところにラインを引いたわけです。これで、乖離ライナーの完成です。(春香さんの乖離ライナーとはパラメータ設定が異なるかもしれません)
ちなみに、TAMURA式1分足トレード法では、200EMAを使うという情報があります。200EMAを表示させると、以下の様な感じになります。(上下のラインの幅は、もう少し広いかもしれません)
逆張りスキャルにおける”ダマシ”回避方法は?
春香さんの乖離トレードでは、乖離ライナーにタッチでエントリー、そして中央のEMAにタッチでエグジット(利食い)という感じですね。
当たり前ですが、レンジ相場であれば、キレイに勝てます。乖離トレードとは、つまるところ、レンジ相場の行き過ぎを狙う逆張りトレードです。TAMURA式1分足トレードも、レンジ相場での逆張り狙いです。
逆張りトレードは、ご存知のように、一方向のトレンドが発生したときにはめっぽう弱いと言われています。このレンジからトレンドへの変換点(つまり逆張りにおけるダマシ)を、いかに避けるか(ヘッジするか)という点が逆張りトレードのキモと言えます。
ナンピン&マーチンゲールで利益を出す
春香さんの乖離トレードもTAMURA式1分足トレード法も、ナンピン&マーチンゲールを行うようです。つまり、シンプルに損切りを行うのではなく、段階的ナンピンを仕掛けることで、ポジションを積み上げ、最終的なレートの戻しで、プラスに持っていくという力技です。(春香さんの乖離トレードの場合、最終的な損切り幅は100pipsだそうです)
もちろん、TAMURAさんのナンピン&マーチンは、もっと戦略的な資金管理がベースになっています。逆張りは勝てる時は簡単に勝ててしまうので、簡単な手法だと思われがちですが、私は順張りこそ初心者向けの簡単な手法だと考えています。順張り1分足スキャル手法であれば、Powerful 1 Min Scalping Systemをオススメします。
逆張りに限らず、手法には向き不向きもありますので、なんとも言えませんが、ナンピン&マーチンを手動で行うことは、私にとってはかなりのストレスとプレッシャーですので苦手です。やはり自分に合った手法を見つけることがトレード上達のコツですね。