デブトレFXにおけるNYダウ平均とUSDJPYの正の相関性を検証する

元みずほ証券 森田真之監修 『デブトレFX』

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デブトレFXにおけるNYダウ平均とUSDJPYの正の相関性を検証

最近、デブトレFXに関して問合せが増えています。その大半が、NYダウ平均とUSDJPYの相関性についてのご質問です。本当に正の相関性があるのかどうか?まさにこの点が気になる点ではないでしょうか。

前回の記事でも記載しましたが、NYダウ平均とUSDJPYは正の相関性が強いと捉えても現時点では大きな問題はありません。ただその背景をしっかりと理解をしておかないと、足元をすくわれかねません。つまり、正の相関性を信じてエントリーしたにもかかわらず、逆の動きをしてしまい損切りの憂き目にあってしまった…ということになってしまいます。損切り(ダマシ)が連続すれば、正の相関性を信じられなくなってしまい、せっかくの優良商材であるデブトレFXがゴミ箱行きになってしまいます。

NYダウとUSDJPYの正の相関性は、過去においても実証されているのか?そしてなぜ正の相関性を持っているのか?その点を深く理解したうえで、デブトレFXに取り組むことをおすすめします。

正の相関性を長期チャートで確認してみる

まずは、NYダウとUSDJPYがどれほど相関性があるかを確認してみましょう。2つの指標を同時に表示・比較させることができるグラフをSBI証券のWEBサイトからお借りしてきます。

過去5年を比較

過去5年を比べたチャート(グラフ)を御覧ください。

出典:SBI証券

デブトレFXチャート1

週足での表示ですが、この5年間を比較するとよく似たパターンを描いてることが見て取れます。

過去3年を比較

次は過去3年間を比較した図表です。

デブトレFXチャート2

こちらも週足での比較です。ちなみにこの比較チャートは、計測スタート時の値を100にしてその変動幅をグラフ化したものです。

いかがでしょうか?3年間の値動きを比較してみても正の相関性を感じ取ることができます。

過去1年を比較

さらに期間を短くして比較してみましょう。次は過去1年間を比較したグラフです。

デブトレFXチャート3

2015年8月にNYダウ平均が大きく下げていますね。これは8月24日週明けに起きた大暴落です。NYダウは一時的に1000ドルを超える下げ幅を記録しました。

NY株暴落、一時1000ドル超下げ=世界同時安加速

【ニューヨーク時事】週明け24日のニューヨーク株式相場は、中国の経済不安をきっかけとした世界同時株安の流れが強まる中、暴落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は一時、前週末終値比1089.42ドル安まで売られた。欧州株も急落した。

その後ダウは下げ幅を縮小し、午前10時5分時点では494.57ドル安の1万5965.18ドル。欧州では英仏独の株価が5~6%安と、全面安となっている。

市場は、世界の経済成長の原動力となってきた中国の人民元切り下げや景気指標の悪化などを懸念。先週から大きく売られた株価は今週に入り、一段と売りが加速した。(2015/08/24-23:42)

引用:時事ドットコム

当然USDJPY(というよりもUSドル)が引っ張られる形で大きく下げました。わずか数分で119円から116円まで3円弱を一気に下げたので記憶に新しい人も多いでしょう。

過去6ヶ月を比較

次は過去6ヶ月を比較したグラフです。

デブトレFXチャート4

こちらも8月24日の大暴落前後を除いて、比較的よく似た動きをしていることがわかります。

過去3ヶ月を比較

さらに期間を短くして比較してみます。次は過去3ヶ月のNYダウとUSDJPYの動きを比較したグラフです。

デブトレFXチャート6

期間が短くなればなるほど、動きの幅に差が出てきます。動きの幅よりも動く方向性が重要です。特に短期であればあるほど、NYダウが上昇している時に、USDJPYも上昇しているかどうか?逆にNYダウが下降しているときにUSDJPYも下降しているかどうか?正の相関性があるのかどうかをチェックする必要があります。

上のグラフでNYダウが下げている箇所にラインを引いてみます。

デブトレFXチャート7

いかがでしょうか。連動幅に違いはありますが、大体において連動していますね。

過去1ヶ月を比較

では最後に過去1ヶ月を比較してみます。こちらは日足です。

デブトレFXチャート5

こうしてみると、長期で比較した時のほうが、正の相関性を感じやすいと思います。

なぜNYダウとUSDJPYは正の相関性があるのか?

それでは、NYダウ平均株価とUSDJPY(ドル円)がどうして正の相関性を保っているのか?その点を考えてみたいと思います。

まあ、考えるまでもなくNYダウ平均株価はアメリカの経済の強さを測る指標の1つであり、代表的な指数ですので、NYダウが下がれば、その国の通貨である米ドルが売られる(弱くなる)ということが挙げられます。とてもシンプルですね。

ダウ平均にはアメリカを代表する企業の銘柄が組み込まれています。Appleやボーイング社、GEやデュポン、インテルやマクドナルド、Microsoftやナイキなど、超有名企業の銘柄ばかりです。

NYダウが上昇する=アメリカ経済が追い風=ドルが強くなる(ドル上昇)、これが一つの要因であることは間違いないでしょう。

一方の日本では逆の現象が起きますね。日経平均株価が下がると円高になる傾向にあります。これには様々な要素(外国人投資家の存在であったり、輸出企業が多いなど)が絡んでいるのでひと言では説明できませんが、日本株と円の連動性は、かなり特殊な現象といえます。

アメリカという大国の存在

アメリカはGDPにおいても世界一の超大国です。輸出大国であり同時に輸入大国でもあります。また金融大国でもあるのです。アメリカの政策が世界経済に影響をおよぼすことはもはや避けられません。FRB(連邦準備制度理事会)議長の発言ひとつで世界の為替相場が動くのです。アメリカが国益を考えれば強いドルを推し進めたいはずですが、世界経済を考えるとそうも言ってられません。時にはドル安を容認しつつ、世界経済を調整する役割もアメリカは担っています。それほどアメリカという国の存在は大きいわけです。

NYダウの上昇は世界経済にとっても好材料ですが、それがそのままドル高に繋がることは、アメリカにとっても他国にとっても好ましくないケースが多々あります。そこで様々な微調整が入りつつ、落とし所を探っているという感じでしょうか。というよりもアメリカももはや手綱を握りきれいていないという感じですかね。中国も、テロリストも、やりたい放題です。

様々な要素が複雑に絡み合った結果としての”正の相関性”

一方でドルは世界の基軸通貨としての存在を持ち合わせています。他の通貨と比べても、ドルの流通量は最も多く、多くの国家・機関投資家がドル建て資産を保有しています。有事のドル買いと呼ばれるようにその信頼性も世界一です。

つまりUSドルの動きは、世界の動きと逐一連動していると言えます。国際情勢、戦争・紛争、そして政治にも絡んで動きます。

また同時にNYダウも、世界の株式市場の影響を受けやすくなっています。今年(2015年)8月24日に発生したNYダウ大暴落も、中国(上海市場)の影響を受けた結果です。

前回の記事にも書きましたが、NYダウとUSDJPYが「単純」に正の相関性を持っているわけではないということですね。あらゆる要素が複雑に絡み合い、その結果としてNYダウとUSDJPYが正の相関性を持っているように「見える」ということです。

この点を理解してより深い洞察力でデブトレFXに取り組めば、エントリーやエグジットに自信を持つことができるのではないでしょうか。

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