ツナギ売り実践塾|検証とレビュー
「勝率9割!損切り不要のFX投資術」という商材をご紹介します。
万人向けでない評価の難しい商材
このFX商材ですが評価が非常に難しいです。ロジックの優位性という点では評価できますが、特殊な手法なので向き不向きがあります。
それでも、本商材を紹介する理由は「勝率9割!損切り不要のFX投資術」が非常に練られたロジックであり、特定の相場においては優位性を発揮するからです。
また、この商材作者である山田剛士氏は、間違いなく日々トレードを行っている本物のトレーダーである、という点も評価できます。ゴミ商材を販売している「エセトレーダー」ではありません。
この商材は、ロジックを解説したPDF教材と、会員制サイト(ツナギ売り実践塾)への2年間のアクセス権がセットになっています。
「ツナギ売り」=”両建て”
おそらく、販売ページを見てもどのようなロジックであるか、理解するのが難しいと思います。
「つなぎ売り」というロジックを使用しているわけですが、そもそも「つなぎ売り」というのは株式投資で使われている言葉です。株式投資において「買いポジション」を持っている状態で、信用取引で同一銘柄を空売りすることを「つなぎ売り」と呼んでいます。
同一通貨で「買い」と「売り」の両方のポジションを持つ
FXではむしろ「両建て」と表現した方が、ピンとくる人が多いと思います。今回ご紹介する「ツナギ売り実践塾~勝率9割!損切り不要のFX投資術」は、いわゆる「両建て手法」をマニュアル化した商材です。
ここで両建てについて簡単に解説します。ひと言で説明すれば、同一通貨で「買いポジション」と「売りポジション」の両方を持つことです。
通常は、片側のポジションのみを建てて、思惑通り利益が乗れば利益確定し、逆行すれば損切りをしますね。しかし両建ては、売りと買いのポジションを建てるわけです。
両建てを行うメリットは評価損益をマーケットニュートラル&一定幅に固定できる
なぜ両建てをするのでしょうか?どんな意味があるのでしょうか?両建てをすることによって1つだけ明確になることがあります。それは評価損益が固定(マーケットニュートラル)されるということです。
USDJPY(ドル円)で解説してみます。たとえば75円で買いポジションを建て、その後レートが円高方向へ動き、今度は74円で売りポジションを建てたとします。両建ての良くあるパターンの1つです。
レートが74円時の評価損益はマイナス1円ですね(話を単純にするためにスプレッド・スワップは除きます)。
その後レートが73円に動いた場合、評価損益はどのように変化するでしょうか?
- 買いポジションは、75円 → 73円 = マイナス 2円
- 売りポジションは、74円 → 73円 = プラス 1円
- 合計=マイナス1円(評価損益)
評価損益は変化していません。マイナス1円のままです。レートが72円になっても71円になっても、評価損益はマイナス1円のままです。これが両建ての最大の特徴です。
両建てを使うメリットというのは色々とあるのですが、比較的知られているのは損切りをしないで済むという点ですね。 評価損益をプラスマイナスゼロ(マーケットニュートラル)、もしくは一定幅に固定できるため、思惑と逆方向にレートが動いても損切りの必要性が低くなります。
「両建てしても意味ないじゃん…」
先ほど解説したように、両建てはそのままでは全く意味がありません。たんなる相殺に過ぎませんし、同一レートで両建てすれば、それは単なる「ノーポジション」と同じことになります。
むしろ、両建てするくらいだったら片方を決済して新規に建てた方が、証拠金を倍に使わないので合理的です。
両建てに反対する人の意見は、大抵この2点に集約されます。つまり「無意味である」「合理的でない」ということです。はたして本当にそうなのでしょうか?
両建ての難しさはポジションを外すタイミングだ
両建てしているだけでは、いつまでたっても利益は出ません。両建て後に利益を出すためには、どこかのタイミングで両方のポジションをタイミングをずらして決済し、トータルでプラスに持って行くことが必要になります。
両建て手法において各ポジションを外すタイミングこそが「最大の難所」です。この難しさが両建て手法を特殊なものにしている原因です。特に初心者の方が両建てを行うのは大変です。複数ポジションを管理する必要があるため、1ポジション時よりもよけいに神経を使います。
両建てしている時点では何も変化はありませんが、どちらかを外すタイミングに差し掛かってからは、気を抜くことができません。ちょっとした気のゆるみやミスで、損を拡大してしまいます。
ここに「ツナギ売り実践塾~勝率9割!損切り不要のFX投資術」のノウハウが活かされるわけです。具体的な両建ての建て方から各々ポジションの決済タイミング、リスク回避方法など、緻密な戦略と戦術を学ぶことができます。
両建てによって固定された評価損益から「利益」を生み出す方法が詳しく解説されている
「ツナギ売り実践塾~勝率9割!損切り不要のFX投資術」は、両建て手法を駆使し利益を出すためのポジションの建て方から外すタイミングまでを論理的に解説したマニュアルです。その解説内容はまるで論文を読んでいるようです。緻密であり理路整然としています。
両建てによって固定された評価損益をいかに少なくするか?そしてどのようにして利益を拡大させていくのか?この辺りの解説が非常に詳しく記載されています。
感覚的な両建てトレードを、再現可能なロジックとして構築されたことは、とても意義があることで評価できます。両建てに興味があるかたや、今まで直感に頼って両建てをしていた方であれば、この商材を読むことで、目からウロコが落ちるはずです。
商材作者の山田剛士氏自らがこの手法をベースに、毎日トレードを行って利益を出していることも、ロジックの優位性・再現性を裏付けています。
最も優位性を発揮するのはレンジ相場
当然ですが万能のロジックではありません。絶対的に勝てるわけではないということです。
両建てにより評価損益(この手法の場合は評価損)を固定したとしても、自分の建てたシナリオがはずれた場合は、最終的にトータルプラスに転じることができないケースもあります。この場合は、トータルでマイナスとなります。
商材の中では、このマイナス部分を両建てによって限定させ、片張りの場合に比べて損失を限定する方法が解説されています。
それからもう一つ、このロジックが最大限に優位性を発揮する場面というのは限られています。この商材における両建て手法が、最も優位性を発揮するのはレンジ相場においてです。一定幅を上下するようなマーケット状態であれば、この手法は優位性を発揮できます。つまりレートが戻されることを前提に、メインシナリオを作るわけです。
逆に言えば、一方向にトレンドが発生するような場面では、この手法の優位性は著しく弱まってしまうということになります。
レンジに強く、トレンドに弱い手法なのです。
この点については、販売者の山田剛士氏も認めています。トレンド発生時の両建て手法についても補足されていますが、やはりこの手法が威力を遺憾なく発揮するのはレンジ相場でしょう。
手法(ロジック)の強みと、弱点をしっかりと把握した上で、取り組む必要があります。
ツナギ売り実践塾|総合評価
過去に、FXにおける「両建て手法」を詳しく解説した書籍や情報商材はありませんでした(株式での両建て手法を解説した書籍は出版されています)。
ツナギ売り実践塾~勝率9割!損切り不要のFX投資術では、両建て手法を誰でも再現可能なロジックとして構築することに成功していると言えます。その点において、この商材の存在意義は非常に大きいです。
また、実際に販売者である 山田剛士氏が、この手法によって利益を上げ続けているという現実があります。ご自身のブログで、定期的に収支報告をされています。
- 山田剛士氏のブログはこちら
しかし実践は簡単ではありませんし、ウィークポイント(弱点)もあります。また、両建てはやってみるとわかりますが、難しいと言うよりも面倒です。同一通貨で複数ポジションを監視するため神経も使います。この辺りは、好み(向き不向き)が分かれる点でしょうね。
両建てに興味がある方や現在両建てに取り組んでいる方などであれば、この商材を購入してもメリットを感じることができるはずです。きっと、この商材から得られるものも大きいでしょう。
ただ何となく気になる・・・という方は、まずはじっくりと両建てについて、学んでからの方が良いと思います。
※大抵の国内証券会社で両建ては可能ですが、中には禁止している証券会社もありますので、そのあたりも確認が必要です。