さや取りは「聖杯」か?
池田式・サヤ取り投資マスター塾を連日レビューしています。
- 池田式・サヤ取り投資マスター塾【検証とレビュー】
- 池田式・サヤ取り投資マスター塾で提供されるツール「さや取り達人」とは?
- 「さや取り達人」ツールに優位性はあるのか?
- 池田式・サヤ取り投資マスター塾【検証とレビュー】その2
この塾では「株式投資の”サヤ取り”手法」を学ぶことができます。
サヤ取りとは「連動性の高い2銘柄の乖離と収束(伸縮)を捉える両建て取引」のことです。
下の図がわかりやすいです。
同じ業種だったり、似たような商品を扱う企業同士だったりした場合、株価も似通った動きをする場合があります。互いの株価が連動するわけですね。この連動性を数値化したものが相関関係であり、相関関係が+1に近いほど、連動性が高いとされます。一例をあげるとすれば・・・
- 「三菱UFJフィナンシャル・グループ」と「三井住友フィナンシャルグループ」
- 「トヨタ自動車」と「豊田自動織機」
- 「第一生命ホールディングス」と「T&Dホールディングス」
- 「ソニー」と「帝人」
などです(一例です)。
さや取り投資法を推奨しているブログなどを見ると、万能な投資手法であるかのうような錯覚を受けます。
- 世界三大利殖のひとつ!
- プロの相場師が取り入れている手法!
- 株価の予想は必要ない!
- 予想を不要とする投資法!
- 上昇相場だけでなく下落相場でも安定して勝ち続ける!
- 機械的に売買するだけで利ざやを稼げる!
- 買値・売値はいくらでもOK!
- 株価が下がっても問題なし!
まるで「聖杯」のごとくです。
しかし残念ながらこの世に聖杯は存在しません(少なくとも凡人の私達が手に入れることは絶対にできません)。
タイトル:池田式・サヤ取り投資マスター塾 販売:クロスリテイリング株式会社 発売日:2017/04/06 メディア:動画・PDF・ツール・セミナー 池田式・サヤ取り投資マスター塾【公式サイト】 |
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さや取りにおける最大のリスクは「空売り」銘柄の上昇による損失の拡大だ
そこで今回は、サヤ取りのリスクに焦点を当てて解説をしてみます。
サヤ取りは相関関係の高い2つの銘柄を選定し、乖離(さや拡大)で仕掛け、収束(さや縮小)で手仕舞いをするというシンプルなトレードです。
両建てですので、両銘柄の価格が変動したとしても拡大した乖離(サヤ)の幅がある程度一定を保っていれば、変動リスクはありません。
しかしながら、拡大した乖離(サヤ)は必ずしもその先で100%収束するわけではありません。仕掛けたタイミングよりもさらに乖離(サヤ)が拡大する可能性も十分にあります。
どちらか一方の銘柄が反対方向(サヤ拡大方向)に大きく動くこともあるのです。その銘柄で目立つ材料がみられたときなどは相場の予想を超えてストップ安・ストップ高を更新する場合があります。
「買い」は家まで「売り」は命まで
サヤが元の水準に戻らないまま「売り(空売り)」で入った銘柄が上昇方向に動くと、リスクが急激に大きくなります(リスクの顕在化)。
あなたが株式投資家でなくても、空売り(信用取引)の恐ろしさについては聞いたことがあるはずです。
- 「空売りは損失青天井」
- 「空売りは損失無限大」
- 「買いは家まで、売りは命まで」
サヤ取りにおいては、必ず「空売り」という手法が行われます。この空売りで建てたポジションが、シナリオ通りに下落すれば問題はありません。しかし意に反して上昇すると建玉のリスクは一気に高まります。
単純に考えればわかることです。株価100円の銘柄を1万株空売りし、株価が上昇してしまうとどれだけの損失が発生するか計算してみましょう。
- 100円→110円・・・(100円ー110円)✕1万株=▲10万円
- 100円→120円・・・(100円ー120円)✕1万株=▲20万円
- 100円→150円・・・(100円ー150円)✕1万株=▲30万円
- 100円→200円・・・(100円ー200円)✕1万株=▲100万円
- 100円→300円・・・(100円ー300円)✕1万株=▲200万円
- 100円→500円・・・(100円ー500円)✕1万株=▲400万円
空売りした銘柄がさらに上昇を続ければ、含み損は「無限大(青天井)」に拡大していきます。これが空売りの怖さであり最大のリスクです。空売りには損失の上限がありません。だから”「売り」は命まで…”なのです。
シナリオが崩れたら即手仕舞い!さもないと・・・
「サヤ取り」では、連動するA銘柄・B銘柄のサヤ(乖離&収束)で利益を狙います。A銘柄が上昇、B銘柄が下落したことによって「サヤ」が開いた場合、A銘柄を空売りしB銘柄を買います。
- 空売り銘柄(A)はいずれ下落する
- 買い銘柄(B)はいずれ上昇する
- サヤが元の水準まで収束したら手仕舞いする
これが想定シナリオですね。
このシナリオが崩れて、A銘柄(空売り銘柄)の株価が大きく上昇して乖離がさらに開くと、サヤ取りのリスクが一気に顕在化します。
この段階でシナリオが崩れたわけですので、損切りとなります。このときルールに従って損切りができれば問題ありません。大きな損失にはならないでしょう。
しかしサヤの縮小を期待して建玉を持ち続けると非常に危険です。サヤが戻らず、空売り側の銘柄がさらに上昇を続ければ(踏み上げ相場になれば)含み損は急激に拡大し、それこそ「売りは命まで」が現実化します。
池田式・サヤ取り投資マスター塾では「空売り」をおこなうことが大前提だからこそ細心の注意が求められる
池田式・サヤ取り投資マスター塾は「サヤ取り」に特化したスクールです。つまり「空売り」をすることが大前提なのです。
空売りは、現物取引とは違ったリスクが存在します。そのことを十分に理解した上で「さや取り」に取り組むべきです。
残念ながら販売ページにはさや取りのリスクについて明確に言及した箇所は見当たりません。ルールを無視して損切りを躊躇すれば、せっかくローリスクで積み上げた利益をたった一度の損切りで吹き飛ばしてしまうこともあります。
池田式・サヤ取り投資マスター塾で提供されるツール「さや取り達人」には、損切りのレベルを設定する機能が備わっています。デフォルト設定は「仕掛け時からのサヤの拡大量90%」となっており、このタイミングで損切りをおこなうことになります。この設定は各自で変更することも可能です。
仕掛け後にサヤがさらに拡大し、損切りラインを超えればルールに従って躊躇することなく損切りをおこなう。このルールに従っていれば、想定外の損失に狼狽することはないはずです。
池田式・サヤ取り投資マスター塾が気になっている方は、サヤ取りのリスクを理解した上で購入検討するべきです。
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タイトル:池田式・サヤ取り投資マスター塾 販売:クロスリテイリング株式会社 発売日:2017/04/06 メディア:動画・PDF・ツール・セミナー 池田式・サヤ取り投資マスター塾【公式サイト】 |