『Vガンマトレード塾』検証とレビュー
持田有紀子さんの「Vガンマトレード塾」が2期生の募集を開始
持田有紀子さんといえば「3次元FX」というFX商材の開発者でしたね。
3次元FXは”日経225先物”と”ドル円”の相関関係を利用したトレード手法でした。当ブログではC評価です。
そんな持田有紀子さんが、日経225オプション取引講座(塾)を開催しています。その名も「Vガンマトレード塾」です。
今回は、第2期生の募集となります。
販売元:株式会社スリーディ
発売日:2018/06/08
メディア:オンラインスクール
公式サイト:https://vgammat.com/slt/
【2024年5月版】優位性の高いFX商材 Best4
『Vガンマトレード塾』をおすすめしない理由
損切りの必要がない「ある市場」のみでトレード…とは「日経225オプション取引」のこと
『Vガンマトレード塾』の販売ページには、「損切りの必要がない”ある市場”のみでトレードし、セミリタイヤする億万長者がアメリカで続出!」とセンセーショナルなコピーが踊ります。
損切りの必要がない「ある市場」とは、日経225オプション取引のことです。
販売ページや紹介動画内では、もったいぶって具体的な取引内容を意図的に隠しています。が、実体は、単なる日経225オプション取引の手法に過ぎません。
日経225オプション取引がどのようなものかについては、以下の記事内で詳しく解説しています。
日経225オプション取引とは何か?
そもそも日経225オプション取引とは何でしょうか?あなたは、日経225オプション取引についてご存じですか?比較的馴染みのある「日経225先物」ではありません。日経225オプション取引です。
まず、日経225オプションについて。日経225オプションとは、日経平均株価指数をあらかじめ定められた期日(満期日=SQ日)に、あらかじめ定められた価格(権利行使価格)で、買う権利(コール・オプション)または、売る権利(プット・オプション)のことです。大阪証券取引所に上場されています。
そして、日経225オプション取引というのは、この日経225オプションを取引する金融商品のことです。なんだかわかったような、わからないような説明になってしまいました。
簡単に言えば、日経平均株価指数を売ったり買ったりする「権利」を取引することです。しっかりとわかりやすく説明するためには、この2倍以上の紙面が必要です。
ご覧の通り、FXや株式などと比べても、非常に特殊な金融商品であることが伺えます。このわかりにくさが、一般投資家の取っつきにくさに繋がっています。
難解だが必勝法は出尽くしている
日経225オプション取引が難解であることは、上の説明を読んでいただくだけでも理解できるはずです。
難解であるため裾野は決して広くありませんが、古くからある金融商品であり、必勝法についてもそれなりに研究され出尽くしています。
最もポピュラーなのは、パーフェクト・ストラテジーでも解説されているスプレッド戦略(クレジットスプレッド)です。
どちらに転んでも利益が出る仕組みとは?
マンスリー・ワンタイム・トレードとは、パーフェクトストラテジーで提唱されているオリジナル手法のことです。オリジナルルールに従って、月に1回、ポジションを保有します。そして満期日=SQ日に自動決済されます。
これだけだと、勝ちか負けかの結果しか発生しません。そこで、建玉の建て方に工夫をします。SQ日の寄付値に一定値幅をプラスマイナスして、プットもしくはコールを1枚ずつ計2枚建てるわけです。
方向性(売りか?買いか?)は2種類のテクニカル指標を組み合わせて決定します。例えば、2種類のテクニカル指標による方向性が上昇トレンドに合致していれば、1枚のプットを買い1枚のプットを売りで建てます(一例です)。
一見、FXの両建てのようにも見えますが、実態は全く違います。それぞれのプットの価格は、ルールに基づいて一定値幅を加味します。(この値幅については商材内で具体的に説明があります)
次のSQ日までに思惑通り上昇すれば、利益が発生します。逆に下降しても、権利行使価格幅分の範囲内(ルールに基づいて設定した値幅分以内)であれば利益が出ます。
つまり、どちらに転んでも一定範囲内であれば、利益が出る仕組みなのです。
この手法は、別に目新しい物ではなく、いわゆるスプレッド戦略(同種類のオプションを組み合わせる戦略)と呼ばれる手法です。スプレッド戦略の中でも、クレジットスプレッドと呼ばれる方法ですね。ATM(アット・ザ・マネー)に近いコールの売りと、遠いコールの買いを組み合わせる手法です。
プットについても考え方は同じです。コールの売りと買いの組み合わせでは、ダウントレンドにおいて利益になります。一方プットの売りと買いの組み合わせでは、アップトレンドで利益になります。
そして、クレジットスプレッドの一番の特徴は、共に利益と損失が限定されるという部分ですね。
・・・日経225オプションを知らないかたには、意味不明・ちんぷんかんぷんだと思います。
これが「10年間負け無し=マイナス決済にならない」という、パーフェクト・ストラテジーロジックの仕組みです。「負けても、わずかでも利益が残るという仕組み」の正体です。
『Vガンマトレード塾』は「買い」に特化
『Vガンマトレード塾』で学ぶ手法も、ロジックのベースは基本的に同じであり、単に「買い」のみに特化した手法にすぎません。
販売元:株式会社スリーディ
発売日:2018/06/08
メディア:オンラインスクール
公式サイト:https://vgammat.com/slt/
そもそもオプションの買いはリスクヘッジとして行われることが多い手法です。大きな利益を狙うというよりは小さな利益を積み上げていくイメージですね。損失は限定され、その一方で利益は(大きくブレイクすれば)無限大なので、一見素晴らしい手法のように錯覚します。
ボラティリティの低いタイミングで、オプション価格が安いときを狙って仕掛けることで、有利なポジションを取ることができます。レンジ相場からのブレイクを狙うわけですね。
わかりやすく例を出してみます。
(日経平均が高値圏で推移しているから、もしかすると今後下落するかも…)と考えたなら、プットオプションを買う戦略を立てます。プットオプションは「売ることのできる権利」を買うことです。
プットオプションを買うことで、損失を限定させた上で、下落した際の大きな利益を狙うことが可能になります。仮に予想がはずれて日経平均が下落しなかったとしても、損失額はオプション価格に限定されます。一方、思惑通りに下落すれば、大きな利益になる可能性があります。
下落を予想するのならば、日経225先物をショート(売りポジション)すれば?と思うかもしれません。しかし先物ショートは思惑が外れてレートが上昇すれば、損失が拡大します。一方でプットオプションならば、仮にレートが上昇した(予想が外れた)としても損失はオプション代金に限定されるのです。
予想される利益額と損失額のバランスは人それぞれです。予想利益50万円に対し損失額が10万円ならばOKという人もいるでしょう。一方で予想利益30万円に対し損失額が10万円という人もいるかもしれません。リスクリワードのバランスはオプション価格やどれくらいの値動きを予測するかによって変わります。
予測を超える暴落(めったに起きません)があれば、損失を限定した上で非常に大きな利益を手にすることができる、それが日経225先物のプットオプション買い戦略です。
上記の例からわかるように、日経225オプションは単に上昇・下落を予測した戦略だけでなく相場が動かない場合でも利益を狙うことができるため、FXや株式投資と異なって多彩な戦略を立てることができる金融商品なわけです。
売りと買いを組み合わせたり、複数の権利行使価格を組み合わせることで、無限大ともいえる戦略パターンを取ることが可能になります。
オプション理論によりリスクとリターンのバランスは常に一定
とはいえ、そうそう予測があたることはありません。思惑通りにレートが動かなければ、損失を計上します。限定的とはいえ、マイナスはマイナスです。
特に買い戦略の利益率は低いと言われています。なぜでしょうか?それはオプション取引理論においては、市場参加者が予測する価格の確率分布に基づいて価格が決まるからです(厳密には「本質的価値」と「時間的価値」の2つによって構成されます)。つまり、リスクとリターンのバランスは常に一定であるというのが理論のベースにあります。
リスクが限定されるならばリターンも限定的になるわけです。逆にリスクが大きければリターンも大きくなります。勝率も同様です。勝率が高ければリターンは少なく、勝率が低ければリターンは大きくなります。
稀に予想を超えるレートの動き(暴騰や暴落)があれば、理論を超越することもありますが、基本的にはリスクとリターンバランスは一定であることを知っておく必要があります。
聖杯などない…
何が言いたいかといえば、「聖杯」などない、ということです。
『Vガンマトレード塾』が謳う…
- 資金を10倍、100倍、1000倍と増やすことも可能
- コツコツ稼いでドカンと儲ける
- 500万円〜1000万円超えの利益を「一撃」でもたらした
- 利益1000倍を狙えるのに損失限定
これらは幻想であるということです。まれに想定外の相場が訪れて予想を超える大きな利益が出たとしても、あくまで「例外中の例外」に過ぎず、基本的にはリスクとリターンのバランスは取れていると考えるべきなのです。
つまり、リスクが小さいならば得られる利益も小さく、大きな利益が狙えるならばリスクが大きい(勝率が低い、損失が大きい)のです。
何度も言いますがこの世に「聖杯」はありません。
日経225オプション取引で「セミリタイヤする億万長者がアメリカで続出!」したとすれば、彼らは大きなリスクを自ら背負って勝負に出たか、たまたま運が良かっただけです。一歩間違えれば破産していた可能性すらあります。
販売元:株式会社スリーディ
発売日:2018/06/08
メディア:オンラインスクール
公式サイト:https://vgammat.com/slt/
『Vガンマトレード塾』に入ると高額のアドバンスコースを勧められる
20万円を超える『Vガンマトレード塾』ですが、入塾するとさらにアドバンスコースへの参加をすすめられます。このアドバンスコースは第1期では248,000円と高額でした。
今回の第2期生募集においても、第1期と同様にアドバンスコースへの参加をプッシュされると思っていて間違いないでしょう。
『Vガンマトレード塾』ではオリジナルツールの使い方を学び、応用編はアドバンスコースでのみ教えるという二段構えです。つまり手法を完全に学ぶには、追加のアドバンスコース(248,000円)への参加が不可欠…というオチです。
- 『Vガンマトレード塾』…248,000円
- 『アドバンスコース』…248,000円
- 合計…496,000円
結局、50万円近いお金を払わないと、手法の真髄(全貌)は学べないわけです。
この販売手法(アップセル)に嫌悪感を抱いた第1期塾生も少なくなかったようです。
『Vガンマトレード塾』総合評価
【結論】日経225オプション取引の「買い」戦略に特化した手法
入塾すると追加で248,000円のノウハウを勧められる
あなたは”日経225オプション取引”を本当に理解できている?本当のリスクは自分が何をやっているかよくわからないときに起こる
『Vガンマトレード塾』2期生募集は、日経225オプション取引の「買い」戦略に特化した手法を学ぶオンラインスクールです。
入塾すればオリジナルツールを使うことができますが、さらに248,000円のアドバンスコースをすすめられます。このアドバンスコースに参加しないとVガンマトレードの全てを学ぶことができません。つまり合計で50万円近いコストを払う必要が生じます。
ところであなたは日経225オプション取引について、本当に理解できていますでしょうか?投資の神様ウォーレン・バフェットは次のように戒めています。
リスクとは、自分が何をやっているかよくわからないときに起こるものです。
あなたが自分のやっている投資の本質が理解できていないのならば、それはリスクでしかありません。
販売元:株式会社スリーディ
発売日:2018/06/08
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