情報商材業者「ジパング」による詐欺事件勃発か？
4000人から9億円も集めたが、ジパングの宣伝文句は全て「虚偽」だった
投資系情報商材業者「ジパング」の金銀運用商材『金と銀プロジェクト』が、まったくの虚偽だったとして消費者庁が異例の注意喚起をしています。
ジパングはこれまでに約4000人から9億円を集めていたとのこと。
LINEに金銀運用広告、虚偽として注意喚起
2018年08月30日 10時38分
消費者庁は29日、「毎日1万円収入の最低保証」などとする虚偽の広告で多額の参加料を集めたとして、消費者安全法に基づき、事業者「ジパング」（東京都新宿区）の名称を公表し、注意を呼びかけた。
同庁によると、同社はLINEなどに「金と銀のプロジェクト」とする広告を出し、金や銀を運用すれば「月利20％継続保証」などと宣伝。申し込んだ人に28万5000円や45万円を参加料として支払わせるなどした。
今年2月から7月までに全国の消費生活センターなどに424件の相談があった。うち235人が計約1億3600万円を支払った。同庁の調査では、宣伝に根拠や裏付けとなる事実はなかった。
引用：YOMIURI ONLINE
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消費者庁が異例の注意喚起をおこなう
消費者庁による注意喚起はこちら。
関東財務局からも名指しで”警告”を受けたジパング
『金と銀プロジェクト』販売元の株式会社ジパングは、関東財務局からも名指しで警告を受けている業者です。
無登録で金融商品取引業等を行う者について（株式会社ジパング）
平成30年6月25日
関東財務局
無登録で金融商品取引業等を行う者について、金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針II－１－１（７）に基づき、本日、警告を行いましたので、下記のとおり公表いたします。
業者名等 株式会社ジパング
代表取締役 T（平成30年3月31日までの代表取締役 E）所在地又は住所 東京都千代田区内神田一丁目18番11号 内容等 インターネットを通じて、顧客から店頭デリバティブ取引等の投資判断を一任され、金銭等の運用をする旨の契約の締結を勧誘していたもの 備考 当該業者が販売する「T」の「CLUB THE ZIPANGU」という名称の商品を購入後、当局が警告を行っている下記海外業者への口座開設を求められたとの情報が寄せられている。
平成28年3月2日付「FXDD Trading, LTD」
平成27年6月12日付「Axiory Global Ltd.」
平成27年8月7日付「Titan FX Limited」引用：関東財務局「無登録で金融商品取引業等を行う者について（株式会社ジパング）」
インフォトップ元社長による投資系商材
プロジェクトの責任者はinfotop元代表取締役「T」氏
株式会社ジパングは、投資系情報商材『金と銀プロジェクト』という名称で様々な広告手法（プロダクトローンチやLINE＠、メルマガ、Twitter、Facebook広告など）で集客を行ってきました。
上のレター内で腕を組んでニンマリしている人物が「T」氏です。インフォトップの元社長という経歴が掲載されていますが、これは事実です。
インフォトップは困惑を隠せない
元インフォトップ代表取締役「T」氏の営業活動に関しては、インフォトップ側（株式会社ファーストペンギン）は以下のようにコメントしています。
弊社元代表取締役のT氏による営業活動について
2018年02月13日 火曜日
各位
弊社に過去在籍していたT氏（以下、T氏）が、弊社が提供するASP（アフィリエイト・サービス・プロバイダ）「infotop（インフォトップ）」の名称を利用して営業活動を行っているとの情報が寄せられています。しかし、現在のT氏、およびT氏が活動する「金と銀プロジェクト」と弊社とは一切関係がありません。
またT氏およびその提携先が行っている営業活動について、弊社について誤解を招く表現がありますので、ここに訂正いたします。【誤認を与える可能性がある宣伝活動の例】
- 弊社が上場企業であるというような記載がありますが、弊社は上場企業ではございません。
- 弊社の時価総額についての記載がありますが、弊社では全く関知していない金額となります。
以上
無能さゆえに代表取締役を引きずり降ろされた「T」氏
インフォトップ関係者によれば、「T」氏はその無能さ（社長失格）ゆえにインフォトップ代表取締役を辞めさせられたとのことです。
なんか、インフォトップの元社長が投資プロモーションで暴れてるようですが、創業者の立場から真実を言わせてもらうと、奴はただの雇われ社長で、次期社長を決める際に多数決で負けて社長を降任させられ、それが耐えられず、みずからやめた男です。
（中略）
インフォトップでは社長失格だったから、世代交代したのは周知の事実。
引用：菅野一勢Facebook
そんな「T」氏を広告塔にした投資情報商材が『金と銀プロジェクト』です。
”金銀のアービトラージ取引”の実態は、単なる”FXコピートレード”…
最低25万円〜、中には合計200万円以上支払った被害者も…
『金と銀プロジェクト』はいわゆるアービトラージ取引の商材です。金や銀を安く買い高く売ることで差額を儲けることができるノウハウというもの。ジパングの手口は以下の通り。
- 金と銀の投資プロジェクト「CLUB THE ZIPANGU（クラブザジパング）」への参加を促す（参加料は285,000円）
- 海外の証券口座を開設させて、10万円〜を入金させる
- 最低100万円利益保証の特別コース「MAKE A ZIPANGU（メイクアジパング）」をバックエンド商材として買わせる（参加料は450,000円）
- さらに「パートナーズ」・「シャングリラ」と呼ばれる高額コースもあり
最初に入会させる「CLUB THE ZIPANGU（クラブザジパング）」ではなんと”月利20％継続保証”を謳っていました。10万円が3年後には7088万円になる計算です。
さらに「MAKE A ZIPANGU（メイクアジパング）」では、アービトラージのコピートレードが可能になることで年利1200％〜12000％を達成する…などと煽ります。
与太話に騙された被害者の数は4000人！
こんな与太話に騙される人がいるのか？と思いますよね。でも4000人から9億円も集めているんです。
- CLUB THE ZIPANGU（クラブザジパング）…285,000円
- MAKE A ZIPANGU（メイクアジパング）…450,000円
この2つの商材を購入すると、なんと735,000円です。その他にも「パートナーズ」「シャングリラ」などの高額コースも用意されていて、二重にも三重にもお金を奪う仕組みが構築されていました。全てのコースに参加すれば200万円を超えます。
『金と銀プロジェクト』の煽り文句が酷い
とにかく『金と銀プロジェクト』の煽り文句がひどすぎます。
- 参加するだけで1万円もらえます
- 孫の世代まで現金継続分配保証
- 毎日１万円収入の最低保証
- 341名の投資初心者全員が最低毎日1万円を受け取っています
- 月利20％継続保証
- 運用スタート時の証券口座金額が10万円の場合、1年目（12ヶ月目）元利合計89万円、2年目（24ヵ月目）元利合計794万円、3年目（36ヶ月目）元利合計7088万円！！
- 以降生涯にわたり右肩上がりに資産を構築！
- 勝率は99％
- 利回りは年利1200％から最高年利12000％を達成する
- 参加するだけで1000万円以上を無条件で丸儲けできるとんでもないクラスになっています
今どき、ここまでウソのコピーに引っかかる？と思いますよね。何度も繰り返しますが、4000人が引っかかり計9億円も騙し取られているんです。非現実的な美味しい話に群がった欲深い人々が4000人もいたわけです。
なにもかもがウソ（虚偽）だった！
ウソで塗り固められたプロジェクト
『金と銀プロジェクト』ですが、いざ蓋を開けてみれば単なる金とドルのFX取引（コピートレード）でした。アービトラージなど嘘っぱちでしたので、当然勝てるわけがありません。参加者のお金はみるみる減っていきます。
その後、損失拡大に伴って、急速に返金騒動が拡大します。ジパングは収束を図るべく（逃げ切りを画策して）サイトを閉鎖。行き場を失った多くの被害者が消費者センターに駆け込むことになりました。
あまりの被害額と被害人数の多さに、消費者庁が実態調査に乗り出します。その結果、ジパングと『金と銀プロジェクト』の様々なウソ（虚偽）が明らかにされました。
消費者庁が本プロジェクト責任者である「T」氏から聴取した結果は以下の通り。
- 毎日1万円収入の最低保証はウソだった
- 341名の投資初心者全員が最低毎日1万円を受け取っているはウソだった
- 孫の世代まで厳禁継続分配保証はウソだった
- 月利20％継続保証はウソだった
- 5年以上負けなしの圧倒的な運用実績はウソだった
- 金と銀100グラムを先着30名にプレゼントはウソだった
- CLUB THE ZIPANGU（クラブザジパング）やMAKE A ZIPANGU（メイクアジパング）の勧誘で使った宣伝文句にはいずれも根拠や裏付けとなる事実はなかった
どれも、虚偽・誇大広告・表示及び不実の告知にあたる行為です。アービトラージにて実際に収益を上げられる仕組みなど、全く無かったのです。
４．合同調査によって確認された事実
(1) ジパングの代表取締役高橋五郎の書面による回答文書及び同社のウェブサイトに代表者として掲載され、本件プロジェクトの責任者とされているTからの聴取結果等から、次の事実が判明しました。
① 本件プロジェクトのウェブサイトや消費者に配信したメールや動画等で、「毎日１万円収入の最低保証」、「341 名の投資初心者全員が最低毎日１万円を受け取っています」、「孫の世代までの現金継続分配保証」、「月利 20％継続保証」などとうたっているが、クラブザジパングやメイクアジパングの勧誘に係るこのような宣伝文句は、いずれも根拠や裏付けとなる事実はないこと。（虚偽・誇大な広告・表示及び不実の告知）
② 本件プロジェクトのウェブサイトや消費者に配信したメールや動画等で、クラブザジパングの勧誘に際し、クラブザジパングに参加した消費者の特典として「運用資金50 万円確約プラン」と記載しているが、この記載は、消費者に外国為替に係る投機性の高い取引をさせるもので、損失が生じれば消費者の自己責任で、50 万円を手に入れる確約をしたものではないこと。また、「金と銀 100 グラム先着 30 名様プレゼント」との記載についても、その実態はないこと。（虚偽・誇大な広告・表示及び不実の告知）
(2) 現在、本件プロジェクトの参加募集や参加申込みは終了しているものの、本件プロジェクトのウェブサイトは、いまだ閉鎖されておらず、平成 30 年８月 28 日現在、ジパングの商業登記については解散登記も清算人選任登記もなされていません。
ジパングに対する集団訴訟へ発展する可能性
9億円を超える被害を出したジパング『金と銀プロジェクト』。やはりというか当然の結果として、集団訴訟の動きも広がりつつあります。
『金と銀プロジェクト』責任者である「T」氏が自ら”虚偽”であることを認めているため、詐欺事件として警察が動く可能性もありますね。
https://fxinspect.com/archives/19539
