ヒロセ通商がバイナリーオプションへの対応を発表

   2015/01/14

業界「第9位」のヒロセ通商の開示データ

預かり残高業界第9位(2012年8月データ)のヒロセ通商が、バイナリーオプションへの対応をWEB上で発表しました。
>>【ヒロセ通商】バイナリーオプション取引 規制骨子と当社における対応

バイナリーオプションをトレードされている方は、是非ご一読下さい。なかなか興味深い内容です。

ヒロセ通商といえば、2011年9月19日にLION BOというバイナリーオプション商品をスタートさせましたね。LION BOは、いわゆるハイロー(High&Low)です。基本的には、GMOクリック証券などが提供しているBOと内容は同じです。

損失発生口座の割合は、69.5%

ヒロセ通商も、今回の発表で顧客全体のマクロ的な損益実績データを開示しています。

平成24年12月のバイナリーオプション『LION BO』に関する取引実績

■ 総取引金額に対する総支払金額の割合 94.5%

■ 取引口座数に対する損失発生口座の割合 69.5%

バイナリーオプション取引『LION BO』に関する取引実績より引用

GMOクリック証券やFXトレード・ファイナンシャルも、同様の損益実績を発表していますね。
>>GMOクリック証券がバイナリーオプションの成績を公表しました

ヒロセ通商の損益実績は、残念ながら2012年12月のみです。2011年9月からのデータを持っているはずなのに、なぜか直近1ヶ月のデータしか発表しません。

これで本当に、

お客様への「①正しい知識の提供」を目的としまして、(中略)顧客全体のマクロ的な損益実績を開示いたします。

バイナリーオプション取引『LION BO』に関する取引実績より引用

といえるのでしょうか?ちょっと残念ですね。今後の自主規制を受けて、毎月のデータが公表されることを期待しましょう。

3社のデータを比較してみよう

ヒロセ通商の公表データ(損益実績)を他の2社と比較してみましょう。

損失が発生した口座数の割合比較(2012年12月)

FXトレード・ファイナンシャル・・・78.4%
GMOクリック証券      ・・・67.46%
ヒロセ通商         ・・・69.5%

ご覧の通り、ヒロセ通商とGMOクリック証券はそれほど大差がないですね。ただ、口座の数でいえば圧倒的にGMOクリック証券が多いはずです。

口座の総数を考えれば、GMOクリック証券の67.46%という数字は評価できるのではないでしょうか?

こんな数字は、ほとんど意味がない

ここまで書いておいてどうかと思いますが、実際のところ、これらの公表データはほとんど意味がありません。なぜなら、全て単月のデータだからです。

以前の記事にも書きましたが、月単位の実績を見せられたところでバイナリーオプションの本当の実体は把握できません。データから判断できるのは、単月で約7割の人が損失を発生させている、という事実のみです。

ユーザーにとって、本当に必要なデータは、通年データ(もしくは半年データなどロングスパンデータ)です。通年(1年間もしくは6ヶ月など)での、損失発生口座数割合を公表するべきでしょう。

たとえば「1年(12ヶ月)を通して損失が発生した口座数の割合」であったり、「半年(6ヶ月)を通して損失が発生した口座数の割合」というデータが重要なのです。

1ヶ月では勝ち越せても、3ヶ月勝ち越せるのか?

私が長期スパンでのデータ公表を求める理由は、以下の通りです。

バイナリーオプションは、1ヶ月単位であれば勝ち越しすることは容易だからです。

バイナリーオプション(High&Lowの二択型)の特性として、トレード回数が増えれば増えるほど勝率が50%に近づきます。つまり、数十回程度のトレードでは本当の実体が見えないのです。取引数100回~辺りから、徐々に本当の実績が見えてきます。

恐らく、3ヶ月スパンや6ヶ月スパンでみたとき、損失発生口座数の割合は7割弱どころではないと思います。

損失発生口座数割合は90%以上に上昇するでしょう。当然、2ヶ月以上マイナス(損失)が続けば、バイナリーオプションから撤退するユーザーも増えてくるはずです。

つまり単月では勝ち越せても、数ヶ月では負け越してしまうユーザーが大半である可能性が高いと、私は考えています。

各業者が、通年・6ヶ月・3ヶ月のデータを公表しないため、私の憶測でしかありませんが。

通年データを開示して下さい

ヒロセ通商やGMOクリック証券は、1年以上BOサービスを提供しているので、通年データ(1年間の損失発生口座数割合データ)を持っているはずです。是非とも、それらのデータを開示していただきたいです。

<規制骨子の概要>
本骨子において、今回新たに課されることとなった主たる課題は、以下の4点です。

①正しい知識の提供
②過度な取引の抑制
③顧客保護・顧客利益に資する商品設計
④適切な取引条件による商品の提供

バイナリーオプション取引『LION BO』に関する取引実績より引用

「正しい知識の提供」を意識しているのであれば、少なくとも3ヶ月~6ヶ月といった長期スパンでの損失発生口座数割合を開示すべきでしょう。

そうしないと、バイナリーオプションの実体を把握することが困難です。

ブローカーと顧客は利益相反(敵対)している

それから、今回のヒロセ通商の公表データには大切なことが記載されていました。当たり前だけど、実は判っていない人も多いような気がするので、取り上げたいと思います。

<投資にあたっての留意事項>

お客様全体の支払金額と受取金額の差額が、バイナリーオプション取引取扱い業者の収益の源泉となっていること。

バイナリーオプション取引『LION BO』に関する取引実績より引用

バイナリーオプションは、FXと違ってカバー取引を一切していない金融商品である、という意味ですね。つまり、バイナリーオプションは、ユーザーが儲かれば業者が損をする相対取引であるということです。ユーザーと業者(ブローカー)は、利益相反(敵対)しているという意味です。

ご存じのように、FXはカバー率が100%である限り、ユーザーと業者が敵対することはありません。しかし、バイナリーオプションは、ユーザーの利益と業者の利益が相反する金融商品であるわけです。ユーザーが儲かれば業者が損をします。業者が利益を出すためには、ユーザーが損をすることが絶対的に必要です。

平成 24 年 12 月のバイナリーオプション『LION BO』に関する取引実績

■ 総取引金額に対する総支払金額の割合 94.5%

もう一度、上記データをご覧下さい。

総取引金額に対する総支払金額の割合・・・94.5%

とありますね。

つまり、100%-94.5%=5.5%

5.5%が、業者側の利益です。どの業者も総支払金額割合を95%~98%前後に調整をしているのではないでしょうか。

95%~98%前後が、落としどころとして最良なのでしょう。98%を超え100%に近づくと業者の利益が圧迫され、逆に95%未満の場合は業者が取りすぎて、勝てないユーザーの不満が増大し離れてしまう、という絶妙のバランスなのでしょう。

これらの数値を調整するために、レンジ外や完売率、そしてペイオフ率などを計算・修正しているわけです。

そのことをよく理解した上で、バイナリーオプションを楽しみましょう。

※もちろん絶対に思惑通り上手く調整できるとは限りません。実際にGMOクリック証券では100%を超えている月(2011年3月、2012年7月)も存在します。

 

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