ヒロセ通商がバイナリーオプションへの対応を発表

業界「第9位」のヒロセ通商の開示データ

預かり残高業界第9位(2012年8月データ)のヒロセ通商が、バイナリーオプションへの対応をWEB上で発表しました。

バイナリーオプションをトレードされている方は、是非ご一読下さい。なかなか興味深い内容です。

ヒロセ通商といえば、2011年9月19日にLION BOというバイナリーオプション商品をスタートさせましたね。LION BOは、いわゆるハイロー(High&Low)です。基本的には、GMOクリック証券などが提供しているBOと内容は同じです。

損失発生口座の割合は69.5%

ヒロセ通商も今回の発表で顧客全体のマクロ的な損益実績データを開示しています。

平成24年12月のバイナリーオプション『LION BO』に関する取引実績

  • 総取引金額に対する総支払金額の割合 94.5%
  • 取引口座数に対する損失発生口座の割合 69.5%

引用:バイナリーオプション取引『LION BO』に関する取引実績

GMOクリック証券やFXトレード・ファイナンシャルも、同様の損益実績を発表していますね。

ヒロセ通商の損益実績は、残念ながら2012年12月のみです。2011年9月からのデータを持っているはずなのに、なぜか直近1ヶ月のデータしか発表しません。

お客様への「①正しい知識の提供」を目的としまして、(中略)顧客全体のマクロ的な損益実績を開示いたします。

バイナリーオプション取引『LION BO』に関する取引実績より引用

言ってることとやってることが違いすぎます。ちょっと残念ですね。今後の自主規制を受けて毎月のデータが公表されることを期待しましょう。

3社のデータを比較してみよう

ヒロセ通商の公表データ(損益実績)を他の2社と比較してみましょう。

損失が発生した口座数の割合比較(2012年12月)

  • FXトレード・ファイナンシャル・・・78.4%
  • GMOクリック証券      ・・・67.46%
  • ヒロセ通商         ・・・69.5%

ご覧の通り、ヒロセ通商とGMOクリック証券はそれほど大差がないですね。ただ、口座の数でいえば圧倒的にGMOクリック証券が多いはずです。口座の総数を考えれば、GMOクリック証券の67.46%という数字は評価できるのではないでしょうか?

こんな数字はほとんど意味がない

ここまで書いておいてどうかと思いますが、実際のところこれらの公表データはほとんど意味がありません。なぜなら、全て単月のデータだからです。以前の記事にも書きましたが、月単位の実績を見せられたところでバイナリーオプションの本当の実体は把握できません。データから判断できるのは、単月で約7割の人が損失を発生させている、という事実のみです。

ユーザーにとって、本当に必要なデータは、通年データ(もしくは半年データなどロングスパンデータ)です。通年(1年間もしくは6ヶ月など)での、損失発生口座数割合を公表するべきでしょう。

たとえば「1年(12ヶ月)を通して損失が発生した口座数の割合」であったり、「半年(6ヶ月)を通して損失が発生した口座数の割合」というデータが重要なのです。

1ヶ月では勝ち越せても3ヶ月勝ち越せるのか?

私が長期スパンでのデータ公表を求める理由は、以下の通りです。バイナリーオプションは、1ヶ月単位であれば勝ち越しすることは容易だからです。

バイナリーオプション(High&Lowの二択型)の特性として、トレード回数が増えれば増えるほど勝率が50%に近づきます。つまり、数十回程度のトレードでは本当の実体が見えないのです。取引数100回~辺りから徐々に本当の実績が見えてきます。

恐らく、3ヶ月スパンや6ヶ月スパンでみたとき、損失発生口座数の割合は7割弱どころではないと思います。損失発生口座数割合は90%以上に上昇するでしょう。当然、2ヶ月以上マイナス(損失)が続けば、バイナリーオプションから撤退するユーザーも増えてくるはずです。

つまり単月では勝ち越せても、数ヶ月では負け越してしまうユーザーが大半である可能性が高いのです。各業者が、通年・6ヶ月・3ヶ月のデータを公表しないため、私の憶測でしかありませんが。

通年データを開示して下さい

ヒロセ通商やGMOクリック証券は、1年以上BOサービスを提供しているので、通年データ(1年間の損失発生口座数割合データ)を持っているはずです。是非とも、それらのデータを開示していただきたいです。

<規制骨子の概要>
本骨子において、今回新たに課されることとなった主たる課題は、以下の4点です。

①正しい知識の提供
②過度な取引の抑制
③顧客保護・顧客利益に資する商品設計
④適切な取引条件による商品の提供

引用:バイナリーオプション取引『LION BO』に関する取引実績

「正しい知識の提供」を意識しているのであれば、少なくとも3ヶ月~6ヶ月といった長期スパンでの損失発生口座数割合を開示すべきでしょう。

そうしないと、バイナリーオプションの実体を把握することが困難です。

ブローカーと顧客は利益相反(敵対)している

それから、今回のヒロセ通商の公表データには大切なことが記載されていました。当たり前だけど、実は判っていない人も多いような気がするので、取り上げたいと思います。

<投資にあたっての留意事項>

お客様全体の支払金額と受取金額の差額が、バイナリーオプション取引取扱い業者の収益の源泉となっていること。

引用:バイナリーオプション取引『LION BO』に関する取引実績

バイナリーオプションは、FXと違ってカバー取引を一切していない金融商品である、という意味ですね。つまり、バイナリーオプションは、ユーザーが儲かれば業者が損をする相対取引であるということです。ユーザーと業者(ブローカー)は、利益相反(敵対)しているという意味です。

ご存じのように、FXはカバー率が100%である限り、ユーザーと業者が敵対することはありません。しかし、バイナリーオプションは、ユーザーの利益と業者の利益が相反する金融商品であるわけです。ユーザーが儲かれば業者が損をします。業者が利益を出すためには、ユーザーが損をすることが絶対的に必要です。

平成 24 年 12 月のバイナリーオプション『LION BO』に関する取引実績

■ 総取引金額に対する総支払金額の割合 94.5%

もう一度、上記データをご覧下さい。

  • 総取引金額に対する総支払金額の割合・・・94.5%

とありますね。

「100%-94.5%=5.5%」。つまり5.5%が業者側の利益です。どの業者も総支払金額割合を95%~98%前後に調整をしているのではないでしょうか。

95%~98%前後が落としどころとして最良なのでしょう。98%を超え100%に近づくと業者の利益が圧迫され、逆に95%未満の場合は業者が取りすぎて、勝てないユーザーの不満が増大し離れてしまう、という絶妙のバランスなのでしょう。

これらの数値を調整するために、レンジ外や完売率、そしてペイオフ率などを計算・修正しているわけです。

そのことをよく理解した上で、バイナリーオプションを楽しみましょう。

※もちろん絶対に思惑通り上手く調整できるとは限りません。実際にGMOクリック証券では100%を超えている月(2011年3月、2012年7月)も存在します。

 

 よく読まれている記事

ステイブルバイナリー 山本有花 【検証とレビュー】

倍掛けマーチンのBOシグナル配信 ステイブルバイナリーは、バイナリーオプションの商材です。基本的には、以前レビューした「一撃バイナリー」という商材とほとんど同じです。 一撃バイナリー 【検証と評価】 どちらの商材もGMO…

約1ヶ月で+80%の利益を上げたFXの取引手法とは?

他人のお金でFX!? とても興味深いサイトを見つけました。その名もSocial FXです。サブタイトルは「他人のお金でFX」。 Social FX(他人のお金でFX) 世界初のユーザー参加型FX取引プラットフォームだそう…

BINARY Capture 14’ 【検証とレビュー】

海外バイナリーオプション業者を使うBO商材 日本国内のバイナリーオプション規制がスタートしてからというもの、バイナリーオプション商材も息を潜めている印象です。特に、GMOクリック証券に最適化されたBO商材は完全に姿を消し…

損切りしないIcchan3氏の含み損が1000万円を超えた!

損切りしないIcchan3氏の含み損が1000万円を超えた… 損切りせずに資産7300万円超の資産を築いていたIcchan3氏ですが、正念場に立たされています。 損切りせずに資産7300万円超!凄腕トレーダーの手法とは?…

レパトリEA 【検証とレビュー】

レパトリEAの販売ページについて 今回も読者様からの検証依頼です。レパトリEAという自動売買ツールですね。レパトリEAの販売ページですが、気になるところがいくつかあります。久々に、こんな販売ページを目にしました。 他メデ…

ニュートンFXがインディケータロジックを公開した【検証とレビュー】

ニュートンFX【検証とレビュー】 ニュートンFXのロジックを解説【検証とレビュー】 ニュートンFXがインジケータの詳細なロジックを公開 ニュートンFXの販売者から以下のようなメールをいただきました。 また、今回遅くなりま…

白鳥式バイナリーオプションプログラム【検証とレビュー】

オプザイルがネットを賑わせている今、バイナリーオプション商材販売をおこなうことの愚 若者投資家集団オプザイル。まだまだ燃えそうな予感がします。 投資家集団オプザイルが華々しく”NHKデビュー”するも、絶滅へのカウントダウ…

【速報】楽天証券がFXCMジャパンを買収

楽天証券が73億円でFXCMジャパンを買収 またまたFX会社の統廃合に関するニュースです。 楽天証券、米FX取引会社の日本法人を買収 73億円で 楽天証券は25日、米大手外国為替証拠金(FX)取引会社のFXCMの日本法人…

『投資苑』のアレキサンダー・エルダーが来日講講演、98,000円のプラチナチケットは既に完売!

世界で500万部『投資苑』著者アレキサンダー・エルダー博士が来日(10月31日) 2015年10月31日(土)、あの名書『投資苑』の著者アレキサンダー・エルダーが来日公演します。 出典:http://www.alexan…

FX THE-RULE-Pro 【検証とレビュー】

玄人好みの裁量系商材 なかなか玄人好みの商材です。FX THE-RULE-Proは、裁量系のトレーディングマニュアルですね。マニュアルは3部作になっており、全部で115ページあります。 このFX THE -RULE- P…

【松井証券社長】敗訴のコメントが意味するもの

松井証券敗訴 松井証券の社長が先日の敗訴に関してコメントしていましたね。 松井証券に賠償命令~18秒の遅延は債務不履行~ 松井証券社長、FX約定遅延訴訟の敗訴「控訴しない」 2013/10/24 17:54 松井証券の松…

侍マトリックス(EA)のロジックについて考えてみる

侍マトリックスはEA(自動売買システム) リベルタス合同会社が販売している侍マトリックスがランキング1位(2014年9月9日)ですね。私は購入していませんので販売ページを見て気になる点を記事にしてみたいと思います。 販売…